で、これまでほとんど宅配ロッカーがなかった戸建て住宅でも個別宅配ロッカーの設置が進んでいるといいます。留守中に受け取れるのはもちろん便利ですが、在宅でも、ドアを開けずに荷物を受け取れるというので、利便性と安全性の観点から急速に取り入られています。もう、住宅に個別宅配ロッカーの設置は当たり前の時代が、すぐそこまで来ていると感じます。
戸建ての場合は、中古住宅でも、リフォームの時に新しい設備を導入できますが、マンションは、途中から導入するのが難しいという悩みがあります。玄関脇に宅配ロッカーを設置できる可能性がある間取りは、マンションではなかなか見当たりません。10年前に最新設備満載で造られたタワーマンションも、すでに設備が古くなり、簡単には変えられないのです。
また、個別宅配ロッカーではなく、マンションで荷物をまとめて受けとり、仕分け・各戸への配送システムを持つ物件も出ています。2020年完成予定の三井不動産レジデンシャルの横浜のタワーマンションです。ここは、大規模にも関わらず、売り出し8か月で完売しているといいます。荷物の受け取りシステムが、マンションを選ぶ重要なポイントになってきていることは間違いありません。
利便性と安全性確保の荷物受け取りの切り札が、人の手による仕分けと配送…というのは、なんだか時代の流れに逆行しているようにも思いますが、これなら、大型既存マンションでも導入可能と言えます。時代の流れに合わせて、つねに魅力的なマンションであり続けるのは、なかなかたいへんです。
そして、時代にはつねに動いています。10年後には、まとめて受け取った荷物を在宅時間に合わせて、ロボットが自宅まで届けくれる…そんな姿も目に浮かびました。
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