中国企業がドイツのハイテク企業の買収に乗り出し、世界4大ロボットメーカーのひとつ「クーカ」まで手にいれた。ドイツ財界の一部から警戒感が生まれたが、全体の流れを変えるほどでもなかった。メルケルは反トランプ、親中派で、過去の発言や訪日回数の少なさをみてもおそらく反日であろう。
ドイツ人のアンビバレントな思考方法は、ナチスが悪く、ドイツ人はヒトラーに騙されただけ、という都合のよい歴史観である。狐と狸の壮大な化かし合いが独中関係で、中国マネーと中国市場の威力は巨大でドイツ人はあがらえないのだ。「民主主義の優等生」は「自由から逃亡」し、中国になびいたのだ。
イタリアでは左翼政党が惨敗、保守系3党が大躍進した。欧米のリベラル派メディアは「極右」と騒ぎ、その翻訳機械である日本のマスコミも同様に煽っている。しかし、保守系を「極右」呼ばわりしたいなら、リベラルをなぜ「極左」と書かぬのか。リベラルなメディアによる言葉の印象操作以外の何物でもない。
著者のメルマガ「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」は2001年8月からほぼ日刊で発行されていて、わたしはその頃からの読者である。お粗末な卒論で、日本学生同盟についても触れたので、約50年前から宮崎正弘という名前は知っていた。彼は今も頻繁に海外取材に出て最新情報をメルマガに書く。「中国は必ず滅亡する」という論調は一貫して変わらない。誤字が少なくないが……。なんとわたしと同年齢だった。
編集長 柴田忠男
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