MBAがネットライフ調査から読み解く「リーバイス視点」の必要性

 

今時のネットライフ~SNSアプリ別の人気

次に、SNSプラットフォーム別のデータが出ていた。今最も利用されているアプリはLINE、その次にTwitterと続き、そしてInstagramがFacebookを初めて抜いたというデータが出ていた。

SNSの市場においては、移り変わりが早いことはよくわかることだが、Facebookは記事にもある通り大人の社交場、という印象が強くなってしまい、若い世代のFacebook離れが進んでいることは顕著のようだ。

Instagramが増えたというその若い世代で見ても、LINEが利用されていることは、データから見ても明らかだ。

LINEと、Twitter、Instagram、Facebookとの違いは、LINEがメインのメッセージ機能だけではなく、決済アプリやニュースなども同時に提供している、いわばLINE経済圏といったものを構築している点だ。

これは、韓国におけるカカオトークや、中国のWeChatも同じことで、ワンストップで全てできる、という利便性が高いことが人気の背景にある。

ただし写真中心のInstagramにおいては、ユーザーの投稿を見て、そのままECサイトに行き購入する、という流れができていたりする。

SNSをメディアとして、マーケティング活動で活用する場合は、複数のメディアを効率よく同時に使う、統合型マーケティングの考え方はやはり必要であろう。

ネットライフの変化への対応が成否の分かれ目

マーケティング的な視点では、こういったような大きな世の中や市場が変化するときには、その周辺需要をどのように取り込むかというのが、大きな成否の分かれ目になる。

例えば、スマホ決済への対応として、ローソンやセブン&アイのような大企業の既存事業であれば、インフラを投資することもできるが、同じ大企業においても、新規事業の場合だったり、ましてスタートアップ企業や中小企業においては、多額の設備投資を一度に、ということは容易ではない。 ではどうすればいいのだろうか?

ゴールドラッシュの時に、金を掘りに行く人たちをみて、耐久性の高い素材のパンツが必要だ、と潜在需要を見つけ出し、その周辺事業としての、ジーンズを販売した、リーバイスのような視点が必要になる。

システムを開発する事業者であれば、インフラを提供し、小規模事業主が集まれば、共通して使えるような、決済システムを導入していくという具合だ。

image by: Hafiez Razali / Shutterstock.com

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