米中貿易戦「勝利」でトランプが習近平に親近感。次の標的は日本

 

政府機関閉鎖解除のための非常事態宣言

トランプ大統領は、長期の政府機関閉鎖でも、壁建設の主張を取り下げない。対する民主党も壁予算を入れないという。フードスタンプ予算も使い切るし、政府職員の給与が支給されないので、職員は政府機関での仕事を休み、アルバイトをしないと食べる物もないという。それでも、トランプ大統領は強引に壁にこだわる。

しかも、移民政策を緩和する代わりに、壁を要求するが民主党は拒否したので、最後の手段である早く非常事態宣言をした方が良いことになってきた。政府閉鎖より非常事態宣言の方が米国経済の被害が少ないし、米政府職員や貧窮者の生活も守れる。

米朝首脳会談の目的

米朝首脳会談を2月末に行うとした。米朝交渉で、非核化が進んでいないが、北朝鮮は、韓国を取り込み、大きな成果を上げている。その上に制裁解除のハードルを下げることを狙ってくる。対するトランプ大統領は、非核化にそれほどには真剣ではない。自国への脅威がなくなれば良いのである。日本の非核化の要望は貿易交渉での譲歩との取引になる。ここでもディールが発生する。

というより、トランプ大統領が2回目の米朝首脳会談を行うのは、非核化を餌に、日本との貿易交渉を有利にするためのようにも感じる。

英国のEU離脱はどうなるか?

メイ首相のEU離脱案を賛成202票、反対432票と大差で否決した。続く、メイ首相不信任決議では17票差でこれも否決して、メイ首相の続投になった。3月末までには、英国とEUの交渉で、EU離脱の新しい合意はできないから、合意なき離脱の可能性もある。

しかし、2月にも、英国は半年程度のEU離脱延期を行う。EUサイドも延期を認めるという。その後、再度の国民投票を拒否しているメイ首相が辞任して、総選挙後、新しい首相の下で再度国民投票になる可能性が高い。

現時点、世論調査でもEU残留がEU離脱より12%差で多い。次回の国民投票では、EU残留支持者は、まじめに投票するはずであり、EU残留になる可能性が高い。

英国は、米国を選ぶか欧州を選ぶかの選択の時期とも言えるが、トランプ米国との経済統合は危ないと国民が判断したように感じる。

そして、EU側も英国残留を米国との対抗上、歓迎している。まあ、このシナリオから番狂わせになる可能性もあるので、目が離せない。

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