ところが本当の解決には、もう一段あるようです。3.が、その段階です。母親もまた、ただの人に過ぎず、万能なはずがないということを理解するまたは受け入れる段階です。ここが一番根深いんじゃないかと思うんですよね。
親に対する怒っているということは、もっとこうしてくれてもいいはず!という
- 理想と現実のクイチガイ
があり、そのクイチガイに怒りを感じているわけですよね。理想とする母の姿と現実の母の姿が違いすぎ、その差分が怒りの大きさになるわけです。
- 理想と現実のクイチガイ…
誰しも自分の親になんらかの期待を持つのは当然です。またここで言う「現実」とは毒親と言われるほどの人たちなのですから、理想が云々というより現実がひどすぎると言えるでしょう。なので、これは言い過ぎかとも思うのですが、敢えて誤解を恐れずにいえば、この問題の根底にあるのは、日本人あるいは日本社会にある
- 母性に対する過剰な期待
なのではないかと考えています。だってさ。母が万能ではないことに気づくって…逆に言えば、
- それまでは母が万能だと思っている
ということですよね。
えーと、もう、こうやって書いてみるだけで分かることですが母親は、それ以外に妻だったり娘だったり姉だったり妹だったり叔母だったり姪だったり、ま、なんでもいいや、するわけですがそれらひとつたりとも
- 万能さを求められたりしない
ですよね。それなのに、対子供についてだけは、いきなり万能になっているんです。おかしいですよね?
この、大地母神を求めるかのような過剰な期待が、育児という場面では
- 通常分娩が愛情の証し
- 完全母乳でしょ
- 離乳食は手作りでなきゃ
- 通園グッズは手縫いで
- お弁当に冷凍食品なんてトンデモない
等々、新米ママさんたちを圧死させるようなプレッシャーとなって現れるのではないでしょうか。
※ こうした母娘の葛藤のテーマは、実は古くから日本にあるのです。なので、このテーマの本も結構あるんですよね。少しご紹介しておきます。興味のある方は読んでみてくださいね。
●『母・娘・祖母が共存するために』
●『愛すべき娘たち』
●『逃げたい娘 諦めない母』
●『母乳がいいって絶対ですか?』
他にもたくさん出ていますが、私的面白い本をピックアップしてみました♪テーマがテーマなので重たいですが、是非手に取ってみてください。
母親との関係について、認識→自分の再評価→母親の再評価というプロセスを経て葛藤を克服していくように想います。そして、この問題の根底にあるのは
- 母親万能感
ではないかというお話でした。
この母親万能感っていうのは、要するに
- お母さんはなんでも出来る!
です。
- 海より深い愛情
- 魔法のような家事力
- なんでも包み込んでくれて
- いつでもニコニコしていて
みたいな( ̄∇ ̄)
あああ、おかしすぎてヘソがTEA沸かしちゃうわ( ̄∇ ̄)これはあくまで潜在意識の中にある母親像であり、生身の個別の具体的な母親ではありませんよ、念のため。
この母親像の強さは、おそらくその社会や民族といったところからも影響を受けるはずです。この点、日本の社会は、こうした万能な母親像に対する期待が
- かなり強い社会
なのではないかと思います。まあ、他の国にも、同じような傾向の国はあるはずなので、そうだとするとこれらの国でも母と娘の葛藤や毒親が同じように問題になっているはずですが…残念なことに、ここが分からないんですよね。なので、あくまで私の個人的な感覚ということになります。
こうした大地母神的な母への期待と毒親とくに毒母親は、表裏一体です。神のような万能さと支配力という点で、両者は共通していますから。
……ということは、つまり。毒母親の影響を完全に離脱するには
- 大地母神的な母を否定する必要がある
のだと思います。大地母神的な母、つまり万能で支配力が強いことを否定するのです。母親というものは、そもそも
- なんでも出来るように見えてしまう存在なのだ
- とてつもなく支配力が強い存在なのだ
とよくよく認識しておくことです。その上で、母親に出来ないことがあれば、「ほーら、自分と同じ」と受け止めて
- 母親に対する万能感を常に否定する
ことです。いや、なんだか性格が悪い振る舞いですが( ̄∇ ̄)、このくらいでちょうどイイんだと思いますよ。なにせ相手は、潜在意識下の大地母神ですから。