“コケナイ”ために
ある時期「ダイエー」はこんなことを言われました「ダイエーには何でもあるが、欲しいものは何も無い」と。あれほど有能だった「中内さん」でさえ誤り、晩年には「消費者が見えんようになった」と嘆かれたそうで、息子に跡を継がせたいために有能な部下を追い出し周囲をイエスマンで固めた弊害だとも言われています。
因みにソフトバンクの孫さんは、社外取締役としてユニクロの柳井正さんと日本電産の永守重信を就任させてご意見番としているようです。
詳細になるのですが、こんなこともドラッカーは言っています。
「変調を感じる前に、日常の作業として、二つの検査をしておけ」「1.あらゆる製品、プロセス、流通チャネルについて、今それらにかかわっていなかったとして、同じことを始めるかを定期的に点検すること」「2.組織の外、顧客になってもおかしくない顧客(ノンカスタマー)の行動を定期的に点検すること」の二つだとしています。
「あらゆる組織が『自らの事業についての“定義”を持たなければならない』明快で一貫性があり、焦点の定まった定義が組織の拠り所である。これまで成功してきた世界的な大企業が不調に見舞われるのは、まさに彼らの事業の定義が有効でなくなったからである」とダメ押しとして、付け加えます。
こんな言葉で締めくくりたいと思います。「大企業なおもて精進す、いわんや中小企業をや」で、「正しい“事業の定義”」を錯誤すると、どんな有能な経営者でもコケます。
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