行き詰まったときに試したい「ブレークスルー思考」という発想法

 

このブレークスルー思考を、質問者の方のトレーニングに当てはめて展開していくと面白いかもしれません。その場合は、まずトレーニングから入ってはいけません。何故トレーニングをしたいのか?から入るのです。

筋肉をつけたいのか、リラックスしたいのか、スタミナアップなのか、はたまたモテたいからなのか、その理由はまちまちです。もしリラックスしたいとかモテたいであれば、トレーニング以外の選択肢も生まれてきます。

仮に筋肉をつけたいという理由であれば、これまた何故筋肉をつけたいのかを問うようにします。コンテストを目指しているとか、強くなりたいとか、見栄えをよくしたいとか、いろいろな理由があるはずです。

このようにどんどんと上位概念へとその目的をあげていって、そこで決まった理想の姿から少しずつ下に降ろしていく作業を行うのです。

先のレコード針の例ではありませんが、もしかしたら、ジムとかトレーニングという発想からはずれる可能性もあります。自宅でEMSで十分だという結論になるかもしれません。このように、現状から積み上げていくのとは異なって、当初予想もしていなかったような選択肢が生まれてくるのもブレークスルー思考の特徴のひとつです。

現状の積み上げの場合は、どうしても制約条件から入ってしまうために、あれもダメこれもダメという形になってしまう傾向にあります。辿り着いた結論も、いろんな我慢や妥協の産物だったりするので、どこか満足度が足りません。

しかし、どちらか一つが大切という事ではなく、あくまでもそういった発想法もあるという事です。そして、私たちの日常は足元で様々な出来事が起きていますから、現状の把握とその積み上げ方式での解決策が一般的なのです。

だからこそ、たまに思い切って理想の姿を描いてみて、そこから少しずつ現場に降りてくるといったパターンを試してみると、自分自身の生活スタイルや行動パターンも冷静に見ることに繋がって、とても参考になります。

実は、私自身はパワープロダクションの事業を立ち上げた際に、このブレークスルー思考をもってチャレンジしました。従来の江崎グリコにない事業であり、またクレアチンパウダーのように味のしない食品を出してもいいのかとか、様々な議論が社内でされましたが、積み上げ方式で進めていれば難しかったように思います。

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桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

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