NY在住日本人社長がスコットランド旅行で遭った数々の意地悪体験

 

渡米してきた19年前。ニューヨークは五番街にある「セントパトリック大聖堂」に初めて行ったときのことでした。日本で生まれ、日本で育った僕が初めて見たリアルな欧米の大聖堂。その迫力と荘厳さは、感動するのに十分な建築物でした。とろこがそれから数ヶ月後、知り合いのフランス人が、そのセントパトリック大聖堂を「なに、あの、ディズニーランドみたいな教会ちっくな代物は」と爆笑しているのを聞きました。

「ディズニーランド」と表現している意味がその時はわかりませんでした。日本人の僕にはあまりに立派で歴史的意義のある荘厳な大聖堂にしか見えませんでした。ただ、ヨーロッパの人たちのプライドには、この新しい国のとって作ったような教会が、なにかアミューズメントパークのような安っぽい、簡易的なモノにしか見えなかったようなのです。え。これが、本物じゃないっていうの?僕の目から見て、あまりに立派に見える大聖堂を何度も見上げたものでした。

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その翌年にロンドン、その翌々年にパリに行き、そこの歴史ある教会を実際に訪れ、内部に入ると、確かに、そのフランス人の言ってる意味が少しわかった気がしました。

もちろん、信仰に「箱」は関係ない。それに「ディズニーランド」は言い過ぎだ、とも思う。ただ、確かに、新しい国の教会に比べ、彼らの自慢し、誇る教会は雰囲気だけでなく歴史そのものの香りがします。まず内部の石自体が違う。重厚感を比べると、出来て250年も経っていない国の教会の石がツルツルでマンションっぽく見えるのは仕方がないこと。でも、それだけ、ヨーロッパの教会は「違い」ます。16世紀以前に建てられたものが数えきれない数、点在します。その頃のアメリカは、もちろん、原住民しかいませんでした。

今回のセント・ジャイルズ大聖堂、別名エディンバラ高教会も、およそ900年間、この街の、この国の宗教の中心として、街のど真ん中に佇み続けています。

教会の中は涼しく、何時間でも座っていられそう。入場料は任意ということで寄付金箱だけが設置されていました。こういう時、必ず僕は5ドルくらいを毎回、箱に入れるようにします。今回は5ポンド。アメリカからの観光客は割と寄付金箱に入れるそうですが、同じヨーロッパからの観光客はこういう時はほぼ入れずにスルーするのだと聞いたことがあります。もちろん人によるのだと思うけれど。

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