障がい者の就労と就労定着の支援において「繋がること」の必要性

 

このコミュニティから生まれるのは、就労という入口でのつながりから就労を定着させる、という働く障がい者を中心に置いて障がい者を支援しようとする企業と支援員による取組だ。実はこの定着支援こそが現在において、最も必要とされながら、なかなか機能化するのが難しい分野である。

定着支援事業は就労移行支援事業所から就労した際に、その企業に長く「定着」するための支援事業で、就労して6か月は通所していた事業所が定着支援するケースが多いが、その後は新たな契約に基づいて、支援する個別の定着支援事業に切り替わる、という仕組みだ。

まずは入社しての定着支援は就労移行支援事業所の支援員が定期的な面談やヒアリング、コミュニケーション等を行い、課題が抽出された場合は、企業にそれを伝えたり、担当者と当事者との3者面談で課題をクリアしたり、順調に仕事ができていることを確認したりする。

簡単に書いてしまったが、これらをやること自体を企業が面倒くさがるケースは多い。当事者の口から苦情が出ないのを、何となく「うまくいっている」と勘違いし、話し合いの場を持たないまま時間が過ぎると、いつかそれは就労者にとっては「話を聞いてくれない」環境となり、企業への不信が募ってくるケースもある。

就労者と支援者の潤滑なコミュニケーションを常に行えるには、基本的に「それが必要だ」と思える当事者、支援者、企業担当者の共通認識である。私はこれを社会の共通善として、広め、障がい者雇用を広く進めたいと考えている。それを啓もうするコミュニティとしても、このセンターは機能したい。これは社会の利益のための行動である。 是非、一緒にコミュニティを築いてみませんか。まずはフォーラムへの参加をお待ちしています。懇親会もあるので、お気軽にどうぞ。

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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