教育のプロに聞く「子どもの好奇心、どこまで自由にさせていい?」

 

3.「放任」ではなく「尊重」を

子どもの「やりたい」をどこまでさせるのかは、子どもの性格や行動パターンによって一人一人違います。子どもの「やりたい」を受け入れ、その欲しがるものを与えただけで「放任」していては、子どもの好奇心の芽は育ちません。子どもの気持ちに寄り添い、集中が持続するような親の努力が欠かせないからです。

親として興味が無くても、子どもが一生懸命やっていることを知る努力は必要です。そして、子どもが「やりたくてやっていること」のその一歩先を自分で見つけていけるように促せると、子どもは興味を持ち続けます。例え、躓いたとしても自分で起き上がれます。親としては子どもを放任するのではなく、尊重して見守りましょう。

家庭教育アドバイス…「子どもの自立は植物と同じ?」

子どもを育てることは、植物を育てることと似ています。植物を育てるためには、種、土、水、日光、肥料が必要です。子育てに例えると、種=子ども、土=環境、水=親の愛情、日光=周囲の環境、肥料=刺激です。

子どもの自立を考えるとき、植物を育てることを念頭に置きましょう。芽が出たら、大きくなれ、とむりやり引っ張りはしません。土と、水と日光さえあれば、自ら成長していきます。

土の入れすぎ、水や日光の与えすぎは、根腐れを起こしたり、枯れさせたりします。反対に、土が少なかったり、水をやり忘れたり、日光に当たらなかったりしても枯れてしまいます。

やりたいと言うのならばさせてみましょう。失敗しても良い経験です。子どもの「やりたい」は、その先にある「達成体験」に繋がります。子どもが途中で投げ出しそうになっても、それを諭し、子どもを尊重しつつ最後まで達成させる、そんなサポートができる親になりましょう。

そして、子どもが折れそうになったら、励ましやこれまでの成功や達成体験を思い出させるという「肥料」を与えて見守りましょう。

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家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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