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グーグルのデザイン思想は「人間的「楽観的」「大胆」――「高級感のあるデザインは必ずしもピカピカである必要はない」

10月15日、グーグルはニューヨークで新製品ラインナップを発表。16日朝には日本でも製品披露が行われた。さらに17日にはニューヨークのイベントにも登壇していた、ハードウェア製品のデザインを統括するアイヴィ・ロス氏が来日。新製品のデザインに関する記者説明会を行った。

グーグルが製品のデザインに注力するようになったのは2015年ころから。それまでウェブやアプリなど「画面のなか」にしかなかったデザイン思想を、手に触れられる製品にいかに落とし込んでいくかが課題だったという。

そこで、グーグルのデザイン思想として、掲げられたのが、「人間的」「楽観的」「大胆」という発想だ。今回の新製品のなかで、日本未発売の「PixelBook Go」は底面が波型をしているという、これまでにはないChromeBookなのだが、これも「大胆さを表現している」(デザイン担当のマックス・ヨシモト氏)とのこと。

また、Pixel 4に関しては、日本の文化にインスパイアされた部分があるという。特にフレーム部分は全体を引き締めてシンプルに見せる手法として、畳や障子などからヒントを得たとのことだ。

Pixel 4に関しては、背面のカメラ部分がどことなくアップル・iPhone11に似ているのではないか、という質問が記者から飛んだ。それに対して、ヨシモト氏は「デザインは1年以上前に考えられたものだ。もちろん、どちらもお互いのデザインを知るよしもない。製品が発表されて、お互い驚いたはずだ」と語る。

ただ、スマホのトレンドとして、カメラやセンサーを大量に載せていく傾向にあることから、デザイン手法的には、それらをまとめて、四角い中に収めていく方向性が似通ってくるのではないかとのことだった。

Pixel 4に関しては確かに性能は優れているが、価格が高くそれに見合ったデザインになっていないという指摘も多い。アイヴィ・ロス氏は「ピカピカにすることで高級感を出すというのは、はじめにそうした手法で高価な製品が出たために、それに継承しているかもしれないが、そんな手法を続ける必要もない。デザイン言語としてグーグルは違ったものを語りたいとアプローチしている。他社にはない、グーグルらしさを出していきたい」とした。

個人的にはPixel 4が、Pixel 3aの値付けであればいまのPixel 4のデザインには大満足できるような気がしている。

image by: AHMAD FAIZAL YAHYA / Shutterstock.com

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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