新型コロナウイルスへの対応について、世界の指導者たちの評価を尋ねた国際比較調査で、日本が最下位だったことがわかった。これは23カ国・地域の人々を対象にしたもので、安倍政権に対する厳しい評価が明らかになったと時事通信が伝えている。
23カ国・地域の人々を対象にそれぞれの指導者の新型コロナウイルス対応の評価を尋ねた国際比較調査で日本が最下位でした。日本の感染者数、死者数は決して多いわけではありませんが、安倍首相らの指導力に対する日本国民の厳しい評価が浮き彫りになりました。
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) May 8, 2020
全ての分野で最下位の安倍政権
これはシンガポールのブラックボックス・リサーチとフランスのトルーナが共同で行った調査で、23カ国・地域の1万2592人を対象に、4月3~19日にオンラインで実施された。新型コロナウイルスをめぐる政治、経済、地域社会、メディアという4つの分野のリーダーシップについて、100点満点で採点。指導者の評価を指数化した。
NHKによると、全体の平均は45点と軒並み低評価。50点を超えたのはわずか7つの国と地域だけだったという。多くの人たちが、新型コロナウイルスへの対応に満足していないことがわかった。
特に日本の評価は壊滅的。4つの分野でいずれも最下位、総合指数も最低で、世界ワーストだ。調査にあたった責任者は「安倍政権は緊急事態宣言が遅れたなどと批判を受け、国民のリーダーシップ評価においては、おそらく不合格だった」などと指摘したといい、厳しい評価を国民が突き付けた結果となっている。
それが顕著に表れているのが政治分野での評価。安倍政権の対応を高く評価した人の割合は、全体のわずか5%にとどまり、多くの人たちが不満を持っているようだ。他に低評価だったのは、香港が11%、フランス14%など。一方、高い評価を受けたのは、中国86%、ベトナム82%、ニュージーランド67%など。アメリカは32%、韓国は21%だった。
全体的な評価では、中国やベトナム、インドなど、アジアに平均を上回る国や地域が多かった一方、アメリカやヨーロッパの国々はいずれも平均を下回った。最高は中国、最低は日本で、次いでフランスも低い評価となっている。