新型コロナウイルス対策として国が妊婦向けとして配布した布マスクに不良品が見つかった問題で、厚生労働省は8億円かかるとした検品費用について、実際は800万円未満であると明らかにしたとNHKが伝えている。
●ネット激怒。妊婦用アベノマスク「不良品」検品費用8億円と判明
妊婦向けマスク検品費 8億円でなく800万円未満 厚労省 コロナ #nhk_news https://t.co/SYF62HYUZg
— NHKニュース (@nhk_news) May 15, 2020
8億円が一気に800万円に下がる不思議
これは14日の参議院厚生労働委員会で、社民党の福島党首からの質問に対し、厚生労働省の担当局長は「約8億円かかる」答弁し、批判が出ていた。
厚生労働省によると、4月30日時点で自治体に配布した妊婦向けの布マスクは約47万枚で、そのうち約4万7千枚に、黄ばみや異物混入などがあったとして返品されていた。
この検品作業に国が委託した専門業者が約550人態勢で検品しているといい、これに約8億円もの費用がかかるとされていた。
NHKによると、加藤厚生労働大臣は15日の参議院本会議で「8億円は、全世帯向けと介護施設向けなどの布マスクの検品も含めた契約額で、妊婦向けマスク分は1%にも満たない」と述べ、妊婦向け布マスクの検品の費用は800万円未満であると説明した。
なぜ検品のための費用が別なのか
厚生労働省によると、8億円のうちの多くは配達前に行っている検品費用だとしているが、マスクを製造した後、それとは別に検品のための費用を捻出していることになる。
「ネット激怒。妊婦用アベノマスク「不良品」検品費用8億円と判明」でも述べたが、一般的な認識として、検品作業は納入した業者が行うもの。別途で検品費用が拠出されていることには疑問が残る。今後、さらに厳しい追及がありそうだ。