アルメニアとアゼルバイジャンの紛争
このため、アルメニアとアゼルバイジャンの係争地ナゴルノカラバフを巡る軍事衝突に、ロシアは危機感を感じて、ロシアのプーチン大統領が、両国に対して停戦協議を仲介、両国は停戦で合意した。
現地時間10日正午(日本時間同日午後5時)から戦闘を停止するという。ロシアは、トランプ大統領のオクトーバー・サプライズで起きる、旧ソ連領内での戦争を防止したようだ。
ナゴルノカラバフを巡っては1994年に停戦合意が成立したが、最近の約2週間続く激しい戦闘では数百人が死亡し、大きな被害が発生していた。特にアゼルバイジャンの方の被害が大きい。
トルコがアゼルバイジャンにトルコ族のシリア義勇兵を送り、イスラエルの兵器をアゼルバイジャンは買い、自国領土と主張するナゴルノカラバフ自治州周辺で大規模な軍事演習をした。
アゼンバイジャンは、バクー油田がある石油大国であるが、コロナの影響で原油価格の値下がりで、国民福祉が下がり国民に不満が出ていた。BTCパイプラインもアゼルバイジャンを通っているので、トルコの利害にも関係している。
ナゴルノカラバフはアルメニア人が多く、アルメニアが実効支配をしている。アルメニアとロシアは安全保障条約を結んでいるが、ロシアは中立的な立場である。
アルメニア人の多くはキリスト教の正教徒で、アゼルバイジャン人の多くはイスラム教シーア派だ。アルメニア系アメリカ人の米国ロビー団体がそれなりに米国政治に影響力を持っている。
一方、トルコはアゼルバジャンを支援している。イランもシーア派のアゼンバイジャンを支援するはずだが、現時点では中立である。勿論、現時点では米国も中立である。
停戦成立で、ロシアは、オクトーバー・サプライズを防止したことになる。
ということは、南シナ海で、米軍と中国軍の軍事衝突が起きる可能性が高くなるということになる。
さあ、どうなりますか?
image by: 首相官邸