老齢年金の制度はどうなっている?年金のプロが5つの重要論点を事例で解説

 

妻が62歳になると20年以上の厚生年金期間がある年金を受給する事が出来るようになるので、妻受給権発生の翌月である令和5年12月分からD夫さんの加給年金は停止する事になります。

しかしながら、妻は65歳まで在職するつもりであり、退職してから年金請求すると言っています。

もし、62歳時点で年金請求をしない場合はD夫さんの加給年金は支払われ続けてしまいます。

本当は加給年金を停止しなければならないのに、妻が年金請求をしていないために加給年金が支払われ続けてしまいます。

62歳から65歳までの3年間加給年金が誤って支払われ続けてしまうと過払いとなり、後で返済が必要になります。

加給年金の年額が約40万なので3年間だと、120万円の借金を返す事になります。

年金で生じた借金は、毎回夫に支払われる年金から最大半分を天引きされて返済します。それが嫌なら、納付書による返済も可能。

なので、妻は62歳になったら在職により年金がどうせもらえる貰えないに関わらず速やかに年金請求する事が大切です。

ちなみに妻の年金が62歳以降も本当に在職で年金が全額停止される状況だったなら、過払いは発生しないのでD夫さんの加給年金は妻が65歳になるまで受給して構いません。

なお、令和4年4月からは65歳未満の在職者の停止基準額は28万円から47万円に大幅に緩和するので、全額停止する人はかなり少数派となるでしょう。

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