老齢年金の制度はどうなっている?年金のプロが5つの重要論点を事例で解説

 

4.加給年金の支払いと停止の時期

昭和31年4月10日生まれのD夫さんは過去に35年間の厚生年金期間があり、それ以外の期間は無いものとします。62歳になる平成30年4月の翌月である5月分から報酬比例部分のみの厚生年金を受給しています。

D夫さんには昭和36年11月3日生まれの妻がいます。妻は60歳(令和3年11月)になった後も65歳(令和8年11月)まで働くつもりですが、給料が高くてどうせ年金は貰えないと思うので、年金請求は退職した時にやるつもりです。

妻は過去に25年の厚生年金期間と、国民年金保険料を支払った期間が5年有ります。

D夫さんの加給年金はいつまで加算されるでしょうか。

加給年金は過去に20年以上の厚生年金期間があり、D夫さんが65歳に到達した令和3年4月9日時点で65歳未満の生計維持している配偶者が居た場合に加算されます。

この時点のみで考えるので、他の日は一切考慮しません。

簡単に言うと生計維持というのは前年収入が850万円未満(または前年所得が655.5万円未満)で、住民票が同じというような場合です。

そうすると、令和3年4月にD夫さんが65歳になった翌月の令和3年5月分から加給年金が老齢厚生年金に加算されて支払われ始めます。

さて、妻は自分の厚生年金は62歳になる令和5年11月に受給権が発生しますが、65歳になるのは令和8年11月です。

妻が65歳になるまでD夫さんには加給年金は付くでしょうか。

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