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「キャンドル・ジュンはモラハラ」の嫌悪感。俗情との結託の社会的意味とは

これはこれとして社会的広がりをみせる一般的に重要なテーマだ。たとえば私の知人の女性ライターはこんな感想を持った。

〈あの人の怖さがわかるかわからないか、もはやモラハラ発見器ですよね。逃げてって言いたいけれど子供を人質(言い方悪いが)にした上で全世界に向けて「彼女はメンタルがアレだから」と吹聴して外堀を埋める狡猾さから、1人で逃れることはできるのか私が不安になる〉。

〈ホントね。感動したって書いてる某弁護士の投稿にびっくりしたわ。彼女、女性の立場で発言する著名な人なんだけど。本質が見えないのはアウトだわ〉。

〈いやもうモラハラのテンプレなのに、なぜ「キャンドルさんの真摯さに感動しました!」になるのか。モラハラ被害者が孤立する仕組みがよくわかりますよね〉

ネットの男性識者たちはキャンドルさんの会見を絶賛する。ひとつの問題でもこのように価値観は対立し、拡散する。ことは有名女優のスキャンダルなのだが、芸能ネタというのは、自分たちの生活の問題に引きつけて話題にすることもできる。「俗情との結託」に社会的意味があるとすれば、ときによきテキストになる場合があることだ。

(『有田芳生の「酔醒漫録」』2023年6月23日号より一部抜粋)

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image by:Dick Thomas Johnson from Tokyo, JapanCC BY 2.0, via Wikimedia Commons

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ジャーナリスト、テレビコメンテーター。立憲民主党所属の元参議院議員(2期)。出版社に勤務後、フリージャーナリストとして「朝日ジャーナル」「週刊文春」など霊感商法批判、統一教会報道の記事を手掛ける。1995年から2007年まで、日本テレビ「ザ・ワイド」に12年間レギュラー出演。2010年には民主党から立候補、参議院議員となり、北朝鮮拉致問題、差別、ヘイトスピーチ問題などに取り組む。「北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実」(集英社新書)、「改訂新版 統一教会とは何か」(大月書店)など、著書多数。

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