“増税●●メガネ”と言われたくないだけ。岸田文雄が「所得減税」をわざわざ実施するワケ

 

「増税●●メガネ」を掻き消したいだけのだけの首相

ま、遅かれ早かれ、「所得税の期限付き定額減税」と「低所得者層への給付金」という、ほとんど何の意味もない「焼け石に水」の経済政策が、自公とゆかいな仲間たちの数の暴力によってゴリ押しされるでしょう。そこで、この所信表明演説の2日前の10月21日(土)、文化放送『田村淳のNewsCLUB』で、この無能すぎる政策を分かりやすく解説してくれた経済アナリスト、森永康平さんの発言を文字起こししてみました。

森永康平さん 「今回のタイトルは『誰のための経済政策なのか?』です。先ほどニュースでも読まれましたが、岸田総理が期限付きの所得減税を指示しました。経済対策の中身がぜんぜん見えてなかった時点で、もしかして消費減税があるんじゃないか?という噂が流れた時があって、少しは期待してたんです。しかし蓋を開けてみると、そこまでは踏み込めずに、時限的な所得減税だと。ただこの所得減税に関して言うと、やらないよりはやったほうがいいとは思いますが、何で所得減税なのかよく分からないんですね」

 

田村淳さん 「そうなんですか」

 

康平さん 「所得減税には定率減税と定額減税があるんですが、定率減税は高所得者にめちゃくちゃ有利なんですね。今の物価高の局面は、金持ちより低所得者のほうが辛いわけですから、そこに効かせようと思ったら、定率減税は意味ないんですね。そもそも所得の低い人って、そんなに所得税を払ってないし。そして、もう一方の定額減税は一律に定額を引く減税なんですが、これをやると、いわゆる低所得者層とか高齢者の非課税世帯とか、どうすんの?って話になるわけですよ」

 

淳さん 「うんうん」

 

康平さん 「で、岸田さんは『そこには別途給付金を用意してます』って言ってるんですよ。となると、それってもはや、一律給付金とやってることは一緒じゃないの?ってね。じゃあ何でわざわざ面倒くさい所得減税って方向に行ったのか?だって、やってることは給付金になっちゃうわけだから、結局は」

 

淳さん 「最終的にはね」

 

康平さん 「僕が思ったのは、先ほどの話につながるんですけど、たぶん『増税クソメガネ』ってのが、めちゃくちゃ効いてんだろうなって思って。だって、物価高の対策なら給付金だけでいいじゃないですか?」

 

淳さん 「そうですよね」

 

康平さん 「それを無理に所得減税とセットにしたってことは…」

 

淳さん 「『減税』という言葉を使って、『増税クソメガネ』を掻き消したいってことですよね?」

 

康平さん 「そういう話なのかなって思うと、先ほど僕がタイトルコールした『誰のための経済政策なのか?』って話につながるんですよ」

 

淳さん 「ホントですね~」

 

康平さん 「国民がどうのとかじゃなくて、自分のアダ名を変えたいだけじゃないのかな?って、思わざるをえないんです」

 

淳さん 「なるほど~、でもそんなことのために、いや、二度手間っていうか、ストレートな政策じゃないなとは思ってたんですよね」

 

康平さん 「おっしゃる通りですね。シンプルに全国民にいい影響が出る政策は、消費減税なんですよ。単純に買い物をした時に払う金額が減るから」

 

淳さん 「そうですよね」

 

康平さん 「消費減税なら、低所得者だろうが富裕層だろうが、買物する時に安く買えますよって話になるんで、これならフェアじゃないですか。別に儲かってる奴が優遇されるとかでもないし」

 

淳さん 「ですよね~」

 

康平さん 「現役世代が大変だというなら、社会保険料を減免すれば事実上給料が上がることになるのでサポートになりますし、シンプルなやり方はいくらでもあるんです。それなのに、あえて給付金と何も変わらない所得減税を選んだ。しかも期限付きという形を見ると、何を重要視して経済政策を作っているのかということが透けて見えて来ます」

 

淳さん 「なるほど」

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