「予科生の間は、満足にお風呂に入ることもできません。週に1度、多くても週に2、3度でした。怒られると反省しないといけないので、入浴する暇などないのです。予科生の衛生環境は最悪で、制服のシャツは黒ばみ、ジェルで固めた髪の毛は白い粉でいっぱい。モットーの“美しく”からは程遠い状態です」
コレってあの華麗な歌劇からは想像もつかない。睡眠もろくにとれていない状態からよくも華麗な歌劇ができるものだ。週刊新潮は宝塚歌劇団に事実関係を問うたところ、次のような回答がきたという。
「2015年より使用されております現在の寮は、音楽学校・弊団いずれも寮内の各部屋に浴室や洗濯機・乾燥機が設置されております。ご質問のような指導は現在ございませんし、構造的にもあり得ません」
なんか、ジャニーズ問題と錯綜する。最近まで娘が宙組に所属していた元団員の父親はこう明かした。
「娘は精神科に通い、自殺を考えたこともあると…」
「娘が音楽学校に受かった時は本当にうれしくて、私も宝塚まで合格発表を見に行ったほどでした。ですが娘は、退団の道を選ばざるを得ませんでした。その主な原因の一つが、Aさんも苦しんだという先輩たちからの厳しい“指導”です」
「先輩たちは娘を厳しい言葉で何度も責め、難癖つけて“指導”を行い、寝ることをまったく許さなかったそうです。学校時代には深夜まで反省文も書かされていたとか……。娘は将来を期待されていたのですが、それがよくなかったのでしょう。目立つ者は“指導”という形で、足を引っ張られるのが当たり前の世界のようです」
ホワイト化されてきている令和の社会はこれを許すことはできないだろう。ジャニーズ問題を発端として恐らく昭和的指導は限界にきている──(『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』2023年10月21日号より一部抜粋)
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