ハト派+経済成長という「食い合わせの良い」グループB
問題は、接着剤になり影の仕掛け人になるような人物がいそうもないことです。小池にはしっかりした参謀はいた試しがないし、維新の人材難もダメダメです。高市自身にその覚悟はないだろうし、恐らく高市も参謀がなく、そのくせ小池を立てるような知恵も薄そうです。選挙に勝つには国民民主の旧同盟票とか、保守系の宗教票なども必要ですが、そうした部分を「ひっかき集めてくる」ような泥臭い行動力がある人物はいそうにありません。
しかしながら、仮にこうした動きがあるとしたら、その反力が生じます。例えばですが、自民党の「茂木派+石破+河野+菅」が結託して、立憲を取り込み、更には公明を取り込み、場合によっては国民民主を取り込むということはあると思います。そうすると、一応、ハト派+経済成長という「食い合わせの良い」セットになるわけです。
個人的には、原発が動かなくなると経済が破滅するのと、立憲や公明が入ると改革が潰されるので良い感じはしません。ですが、保守イデオロギーと改革は両立しないのは安倍政権ではよくわかったので、違う組み合わせで試みてもらいたい気はします。超ウルトラCとしては、このグループ(仮にグループBとしましょう)が小池を担ぐというような寝技ができれば、強力ではあります。
ちなみに、周辺の環境としては、
- 団塊の保守派がどんどん隠居している中では、日本の政治風土もやや左にシフトしているかもしれず、このグループBが成立する条件はある。
- 若者票は保守化しているのではなく、改革を旗印にすればこちらに来るかも。
- 池田大作が亡くなったので、公明は動きやすくなったかも。
- このぐらいやらないと、立憲は党勢挽回できない。
- 菅とか、枝野、岡田とか、あるいは茂木とか、老獪な寝業師はこっちのグループの方がいそうな感じ。
更に勝手なエンタメ話にするのであれば、
■グループA
ボス高市(または小池)、サブ吉村、これに自民保守派、日本保守党、維新、都民ファが加わる。内容は保守+小さな政府論。
■グループB
ボス河野+サブ玉木(但し小池を担ぐ可能性あり)、これに平成研、石破G、菅G、二階派、立憲、公明、国民民主(場合によっては更に都民ファ)が加わる。内容は中道+構造改革+先端投資路線。
という2大政党の対立構図という「デッサン」を描くことはできます。ちなみに、こうしたダイナミックな動きとなれば、岸田派(宏池会)と清和会(旧安倍派)は解体してABの草刈り場になるかもしれません。勿論、このストーリー、現時点では「エンタメ芸」の域を出ないかもしれません。ですが、予兆はあるのです。予兆と言えば、まず、唐突な上川待望論が、小池とか高市への起爆剤になる可能性はあると思います。
加えて、非常に小さな動きですが、直近の2つの事件というのが、個人的には引っかかります。まず、副大臣、政務官のスキャンダル問題ですが、神田憲次議員の場合は、旧統一との関係を切れないし公表もできない地雷議員なのでリスクを切った格好というようにも見えます。恐らく真相はその近辺でしょう。
一方で、山田太郎議員柿沢未途議員の場合は「旧みんなの党」というのが気になります。仮の話として、水面下で政界再編などの「自民党離脱」の動きをしていたのなら、岸田周辺が「先に泥を塗って切った」のかもしれません。
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