自民党パー券ウラ金問題にも通底する「モノを売ればよい」だけの“空疎な労働”

 

不正な会計処理や派閥の裏金問題はそれとして、私たちが育んだ営業文化が道をそれると、不正のサイクルに入り込んでしまう可能性がある。

市民の政治参加を寄付行為で行えば、純粋な思いになるが、パーティー券になったとたんにモノの売り買いになってしまい、純粋に政治を支援するものではなくなってしまう。

モノを買う理由は人それぞれで、その購買者の意思を尊重しながら、コミュニケーションを成立させて、購買してもらう営業の文化に、何でも売ろうという気概を少し横に置いて、そのモノの社会的価値と売る理由を考え、示す対価が正当かを自分に問い、正しい経済活動の一環であることを確認したい。その時、この社会でいかに無駄で慣例に過ぎなかったものが多いことに気づくはずだ。

その販売と購入が正しい行為なのかを考える社会を考えていければ、多くの闇バイトや違法的な勧誘による販売等、営業文化の上に成り立つ不正が少しでも是正できるかもしれないと思う。

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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