ファーウェイも激怒。TikiTok系自動車動画アプリの実験に猛抗議のナゼ

Beijing,,China,-,July,17,,2023:,A,New,Aito,M7
 

2021年の上海モーターショーで中堅自動車メーカーと共同開発したスマートEVを発表、その後立ち上げた新EVブランド「AITO(アイト)」が好調なファーウェイ。そんな同社がTikiTok系自動車動画アプリ「Dcar」に対して、ネガティブキャンペーンを展開する事態となっています。中国の自動車業界で今、何が起きているのでしょうか。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では今回、中国EVメーカー各社が「Dcar」に不快感を抱いた原因を紹介。中でもファーウェイが示した激烈な反応を詳しく取り上げています。

TikiTok系自動車動画アプリの実車評価にファーウェイ等が激怒

TikiTokから自動車分野をスピンオフして誕生した中国自動車動画アプリ「Dcar」は先日、「2023年Dcar冬季実験」報告を発表した。

すでに中国で販売されているハイブリッド(PHEV、REEV)のEV走行航続距離を実験するもので、表示の航続距離との乖離をパーセンテージで示すもの。

その中で、BYD仰望U8が85.08%でトップだったのに対して、ファーウェイ問界(AITO)M7が31.6%で最低だったことから、ファーウェイ側が激怒、Dcarに対するネガキャンペーンを展開する騒動に発展している。

長城や吉利(Geely)などもこの結果に疑義を呈している。

Dcarの声明

あまりの反響の大きさに、Dcarは2023年12月11日、公式Weiboで、「黒竜江省漠河で行われている-40℃環境下の本冬季実験はすべての項目で統一の標準を使用しており、冬季の極寒環境におけるユーザーの自動車使用シチュエーションを考慮したものであって、メーカーによって区別していない。14日には実験を公開し、ライブ配信も行うので、関係者の参加を歓迎する」とした。

長城や吉利の反応

やはり低評価だった長城は同日、公式Weiboで、Dcarを非難、「14日にDcar疑義疑惑説明会を開催する」とした。

同じくGeelyも同日、公式Weiboで、裏から取得した実験データを公開した。

それによれば、Geely銀河L6は極寒エリアで70分アイドリング、その間に4回ウインドウを下げ、窓が開いている時間は2度にわたって10分を超えていたこと、また傘下のLynk & Co08では、アイドリング71分、窓を開けたのは6回、その最長時間は6分39秒だった、として、「何がどう統一基準なのか」とした。

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