コロナ禍で苦戦を強いられた飲食業の中でももっとも厳しい立場に置かれたのが、大箱総合居酒屋。しかし今、そんなお店の需要が高まりつつあるのも事実のようです。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、現在「宴会需要」の受け皿として客足が戻った大箱居酒屋の次のステージを見据えたメニューの組み方を解説。さらに「1組あたり人数が少ないお客様」の獲得方法もレクチャーしています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:大箱総合居酒屋を専門業態にする商品MDの考え方
大箱総合居酒屋を専門業態にする商品MDの考え方
大箱居酒屋を展開し成長されるご支援先。
「えっ、大箱ってもう厳しいんじゃ?」
この辺りは通説だとは思うのですが、経営で面白いのが逆張りが成り立つという事。
コロナ禍でこの手の業態が減った事もあり、逆に今はその受け皿が少なくなりました。
その結果、人口50-60万人以下の都市では大箱居酒屋が成り立つという面白い状況に。
とはいえ。
これがいける!となれば速攻市場は飽和するのは既にわかっている未来でもあります。
その為、徐々にリモデルする事も大切。今日はそのリモデルに関して、どのようにやっていけば良いのか。
この辺りを書きました。
■お客様にどう見られるか?
マーケティングの基本は、
- どのようなお客様の
- どのようなお困りごとを
- どのように事業で解決するか
これに尽きます。
例えば今であれば久々の宴会だが、やれるところが少ない。
この受け皿になったので一気に伸びた。このようなのが今の背景。
次はここからの深掘りです。
上記お困り事は解決しつつも、
- せっかくなら特徴があるところにいきたい
- 他府県の人を連れていく大義名分が欲しい
- 宴会屋は飽きてしまう
このような事も早めに解決しようという事ですね。
特にこちらは他府県からの流入が多いエリアでもあったので、そこの強化をする事にしました。
■重要なメニューの組み方
- 7アイテム
- 30アイテム
これを重要な数字として組み立てます。
●7アイテムの考え方
この店に来たなら絶対これ食べてね!これの設定です。
人の記憶に残りやすいのは、最初・途中・最後。
ここに3大名物をしっかり準備しつつ、その間に4アイテム入れる感じです。
この7アイテムの中で3-5アイテムは地域特化にしています。
郷土料理があるところはそれで組みます。
この7アイテムはA4のPOPで準備するか、メニューの見開き右側に欲しいところです。
メニューの見開き左側は自分達のコンセプト。右側にこの「初めてならこれ!」の訴求です。
●30アイテムの考え方
専門性を訴求するには大切なのはここです。
焼き鳥専門なら関連含めてそれぐらいの品数、串揚げなら関連含めてそれぐらいの品数。
この辺りがないとお客様が早々に、「飽きてしまう」のと「専門が伝わらない」というマイナスポイントが入ってしまいます。
その為、上記のコンセプトと7アイテムの見開きの次の見開きページはこの30アイテムになります。
北海道なら北海道関連を全部詰めますし、青森でも同じく、福岡でも宮崎でも同じくという感じ。
郷土料理としてのポジションがある県だと、この辺りを組みやすいのが良いですよね。
ここではスピードメニューから締めまで、雑多に入っていて大丈夫です。
このページで専門性が視覚的にも伝わり、頼みきれない程の選ぶ楽しさを訴求する。この辺りがポイントになってくるので。
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