【しゃべらない営業会話術】相手に話をさせる”サイレントセールス”の極意

 

相手が話したくなる「変化の理由」を聞け!

相手に気持ちよく話してもらうところの続きから。

相手が、「よくぞ聞いてくれた!」と身を乗り出して話したくなるような質問がある。その質問をされると、答えながらうれしくなってしまう。こんな私でもどんどんしゃべりたくなるのだ。それは変化の理由である。人は生きていればいろんなところで分岐点にあう。右にいくか左にいくかを選択して、決断していく。

そしてその決断をするためには、何らかの理由がある。その理由を聞く質問こそが、相手に気持ちよく話してもらうコツなのだ。

たとえば、

「こんどクルマを買い替えたんだ」

「そうなんですか、どんなクルマですか?」

「2シーターのオープンカーだよ」

「へえ、それはすごいですね〜」

こうして、新しく買ったクルマの話題を展開するのは、まあよくあるパターンだ。これはこれで悪くはない。ただ、ここでもうひとつ深堀りすると、より会話が盛り上がってくる。

「ちなみに、前はどんなクルマだったんですか?」

「前のは普通の4ドアセダンだったんだ」

「えっ、また随分違いますね、どうして買い替えたんですか?」(←ここがポイント)

「うん、子供も独立したんで、自分が楽しめるクルマが欲しかったんだ」

「なるほど、で、このクルマに決めたんですね」

「まあね、いろいろ迷ったんだけどね」

このあと、他にどんな車種を検討していたのか? そして決め手は何だったのか?そのへんを聞いていくとより会話が深くなっていく。そして、こうなるともう相手はあれもこれも話したくてしょうがない状態になるのだ。いろんな選択肢のなかからひとつを選ぶとき、そこには必ず何らかの理由がある。その理由は、その人にとって、とても大事にしている部分だったりするのだ。

その意味でも、相手の過去を聞くというのは有効になってくる。過去と現在、そして未来を照らし合わせたとき、必ずどこかで変化が起こっている。仕事の場合だと、就職、転職、転勤、独立などがポイントだ。プライベートでは、進学、クラブ活動、趣味、結婚など。また、身近なところでは、携帯の買い替えなどでもいい。

「どうして、そのタイプにしたのか? なぜその色にしたのか?」

こんな質問もありなのだ。それを見逃さずに聞くことで、相手によりしゃべってもらうことができる。そうなれば、相手のガードも下がり、こちらへの好感度も上がってくる。その後の会話や仕事の話もスムーズにいくだろう。普段会話をしていると、どうしても、現象にばかり気を取られがちになる。買い替えたもの、やめたもの、転職したこと、など。そのときに、理由を聞くクセをつけることをおススメする。

・どうして買い替えたんですか?

・なぜ、やめたんですか?

・転職した理由は?

すると、相手はよくぞ聞いてくれたとばかりに、身を乗り出して話してくれる。理由を聞くというのは、その人の考え方や価値観、判断基準を聞くということで、相手への強い興味の表れなのである。自分に対して興味を持ってくれる人に、好感度があがらないわけがない。

全然気にしていなかった異性から、とつぜんラブレター(古い?)をもらったら、その人のことが気になりだすのと同じだ。誰しも自分のことを見てくれる人が好きなのである。

相手の琴線に触れるような質問をぜひ、営業の場でも心がけてみてほしい。


 

山崎和邦しゃべらなくても大丈夫!「サイレントセールスのススメ」
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