なぜ、中国の自動車業界で「泡沫メーカー」が“中国からの脱出”を始めているのか?

 

GeelyのMapleとLifan

Livanは、吉利(Geely)系の自動車メーカー。

もともとGeelyが楓葉(Maple)という新ブランドを展開していたところ、経営危機に陥っていた重慶の力帆(Lifan)の再建を託されたようで、MapleとLifanを統合してできたのがLivan。

MapleはGeelyのバッテリー交換BEVを担い、実際にタクシー/配車車両として供給を始めていたが、Livanもそれを引き継ぎ、現在も「Maple」を冠する車種をラインナップしている。

また、Livanをスタートさせてから、Livanを冠する車種もリリースし始めている。

ガソリン車の小型SUV

今回、スペインで展開を開始したのもLivan X3 PROというもの。

どんな車なのか確認すると、何とガソリン車であり、全長4000mm程度の小さなSUV。

スペイン展開開始のCheryもそうだが、中国勢だからと言ってすべてが新エネルギー車(NEV)とは限らない、という新たな事例になった。

Livan X3 PROは中国において、最高グレードでも9万元(約180万円)を越えない格安ガソリン車であり、これをスペインに投入する。

スペインにすでに11店舗を構え、今後も15店舗を新規にオープンしていく、「欧州の消費者に全く新たなモビリティ体験を提供する」とはしているが。

日系シェアに影響はないが

日本でも、中国勢の海外進出によって、特に東南アジアで日系のシェアが侵食されている、と話題になっている。

確かにBYDのタイにおける展開など、脅威になっている面もあるが、中国市場ではもはや勝負にならない、という泡沫メーカーの中国脱出という側面が大きいことには留意が必要。

いくら自動運転技術が進もうとも、自動車は人の命を預かるもの、という位置付けに変化はない中で、よく分からないメーカーがどんどん各国市場に進出。

現地の消費者に簡単には受け入れられないとは思われるものの、各国市場・業界の混乱はある程度予想され、リスク要因ではありそう。

出典: https://mp.weixin.qq.com/s/Wi9ZClsHo3VsU6G__vcqlg

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