小泉農水大臣の「好かれたい病」を利用する自民農水族ドン。「コメ5kg2160円」で参院選勝ち確、農政改革に踏み込めない「進次郎のひ弱さ」まで計算か

 

コメの生産量・供給量をいかに増やすかが本質

農政改革に対する姿勢で石破首相と森山幹事長は“同床異夢”である。それでも、小泉氏を新たな農水相とし、備蓄米の価格を随意契約で劇的に下げるという一点突破の戦略で意見が一致した。

その戦略は今のところ、みごとに当たったといえる。「5キロ2160円」の備蓄米が店頭に並ぶことで、参院選に好影響が出るだろうと期待する声が自民党内に広がっている。テレビや新聞などオールドメディアが概ね、好意的かつ大々的に小泉大臣の言動を報じているからだ。

農水族の論理に染まっていた江藤前大臣との対比も、小泉新大臣への期待感を高めている。石破首相は、小泉パフォーマンスが起死回生の一打となり、参院選を上手く乗り越えることができるよう願っているだろう。

全体のコメ価格が今後どうなっていくかは不透明だが、6月に「5キロ2160円」の備蓄米がスーパーの一角に並ぶ風景を繰り返し流し、それを石破政権の功績と印象づけるオールドメディアの報じ方だけは予想できる。

そうなったとき、今一度、有権者が自民党農政の“ひずみ”を見つめる冷静さを取り戻せるかどうかによって、参院選の行方は左右されるだろう。目先の成功に惑わされ、本質を見失うことだけは避けたいものである。

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