10円玉でおなじみ「平等院鳳凰堂」の落書きでわかった庶民たちの苦悩

 

近年、阿弥陀堂内の修復中に創建当時に工事をした人達の落書きが多数見つかったそうです。その絵はどれも庶民の訴えが描かれたものだったようです。大通りを泣きながら裸足で走る庶民の姿や苦痛にあえぐ貧民の顔などが多数描かれていたと言います。貴族の華やかな生活の陰で大飢饉と疫病に苦しみながら強制的に奉仕させられていた名もなき庶民の訴えが描かれているのです。

我々の学ぶ歴史は為政者、権力者が時代をリードしていくという視点によって伝えられています。平安時代、ひたすら自らの極楽往生を祈っていた貴族たちはこのような下層庶民たちを顧みることはなかったのでしょう。

きらびやかな平等院鳳凰堂は日本が誇る国宝であり世界遺産にも指定され世界的にも有名な場所です。10円玉にも描かれていて我々日本人ならその存在を知らない人はいないでしょう。この豪華で贅沢な平等院を拝観する際には忘れず思い出してください。それは、飢えや病に苦しみ、造営中に石や木の下敷きとなって死んでいった多くの下層庶民の血と汗の結晶だということを。無名で歴史に名が刻まれていない大勢の人達の行動や思いもまた我々が大切にしなければいけないものだと思います。そのことは我々が名もなき先人たちに捧げられる唯一の供養だと思います。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: Shutterstock

 

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