デメリットだけじゃない。配偶者控除「106万の壁」で得すること

 

健康保険に加入してる人が、病気や怪我で働けなくなると傷病手当金が最大1年6ヶ月支給されます。健康保険組合に加入してる人はもっと長い間支給されたり、給付も2割増しくらい多め。

傷病手当金は病気や怪我で働く事が出来ずに休んだ日数分支給されます(医師が労務不能と認める必要がある。診断書は要らないですが、申請書に医師の意見が必要〉。88,000円÷30÷3×2=1,955円(日額)。

90日休んだら、90日×1,955円=175,950円の傷病手当金が支給されます。他に産前産後で休んだら出産手当金というのも出ます。

傷病手当金や出産手当金は健康保険に加入してないと支給されないから、サラリーマンの扶養に入ってたり国民健康保険加入者には出ないもの。

まあ、目先の保険料負担は増えますが、何かあった場合は支給されるお金も手厚くなるわけですね~。保険料負担の問題ばかりに目が行きがちですが、こういうメリットがある事も覚えていてください(^^)

年金は老後の保障の事に目が行きがちですが、国民を年金に強制加入させてるのは皆さんが万が一亡くなった場合に家族が路頭に迷わない為の遺族年金、そして、いつ皆さんに降りかかるかもしれない重い病気や怪我で働くのが困難になった場合の障害年金で国民を守るためなんです。

遺族厚生年金は細かい条件は抜きにして、再婚とかしない限り原則として終身で支給され、障害年金も病気や怪我の状態が障害等級に該当する間は支給され続けます。

そう。年金は保険なんです。

老齢の年金だって死ぬまで支給されますよね。老齢の年金っていうのは何に備えられているかというと、長生きするというリスクに備えてるものなんです。長生きはとても良い事ではありますが、働くのが困難になって所得を得られにくくなりますよね。

損した得したとかいう話は結果論。民間保険でここまで面倒ってそうそうみてはくれないですよね。目先の損得だけでなく、万が一の場合にも目を向けて欲しいと思います(^_^)

ちなみに年金というのはもともと、生活費の全てを保障する目的で作られたものではありません。あくまで所得保障の一つであるという事です。

まあ、65歳以上の高齢者世帯の55%が公的年金だけで暮らしていて、また、高齢者世帯の総所得の67.5%が公的年金で占めているので、やはり年金の役割というものはとても大事なものであります。

追記:保険料率というのは実際の給与ではなく、標準報酬月額というのに保険料率を掛けて徴収する。もちろん、賞与(標準賞与額)にも保険料率を掛けて徴収されます。

● 参考記事:標準報酬月額と標準賞与額とは?

image by: cowardlion / Shutterstock.com

 

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