日本中から批判殺到。経産省「温泉マーク」変更中止のドタバタ劇

 

『温泉批評』の記事では、韓国や台湾を含めて諸外国の温泉マークなども紹介しつつ、温泉マークの歴史についても詳述している。 ぜひご購読を。

具体的にいうと、多くの外国の温泉マークはただの噴水みたいなものだ。

日本の温泉マークに比べると、全然おもしろくも何ともない。 旅情もない。

外国人が料理と勘違いするなら勘違いさせればいいのだ。 そもそも、風呂ののれんにしばしば書かれている「湯」だって、中国の方から見れば「スープ」を意味するのである。 「タン」と読むのだけどもね。

スープを飲みたくて銭湯に入った中国人が驚いた、というなら、その中国人にとって、日本の忘れられない思い出となるだろうし、そうした文化の違いを体験できるところにこそ旅の醍醐味がある

それを、オリンピックを契機に、などというアホ臭いことで変えて、それが外国人にとってうれしいのかどうか、はなはだ疑問である。

こういうお役所の人の机上の空論的こびへつらいにはまことに腹が立つ

さんざん騒いで、結局変更無しかよ、という気もするし、まあ、議論が出たということでよしと考えるべきなのか。

いずれにしても、経産省に電話したときに窓口になってくれた女性の方は、「まだ変わると決まったわけではないんです。 皆さんからたくさんのご意見をいただいていて、私個人としても変えなくていいんじゃないかなぁと思っています」と言っていたことだけはご紹介しておきたい。

まあ、今回は、そうした「たくさんの意見」が通って、温泉マークの変更はなくなりそうである。 今から5か月も前に経産省に電話をした僕の意見も、その中の一つであると信じたいものである。

 image by: Shutterstock.com

 

『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』より一部抜粋

著者/飯塚玲児
温泉業界にはびこる「源泉かけ流し偏重主義」に疑問を投げかけた『温泉失格』の著者が、旅業界の裏話や温泉にまつわる問題点、本当に信用していい名湯名宿ガイド、プロならではの旅行術などを大公開!
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