「高い授業料だ」と呟く人が商談に向いてない、これだけの理由

 

それに比べて、授業料を払うつもりの人は、損する、得するではなくて、「勉強させてもらいますよ」という姿勢で来るので、「どうぞどうぞ。絶対に損はさせませんよ」と、相手は自信を持って対応してくれます。それどころか、授業料を払ってくれるのだからと、「こういう情報もありますよ」と、さらに良質の情報を追加してくれたりします。「失敗なんていう授業になったら面目ない」という気持ちで、真剣に付き合ってくれるのです。

結局、授業料どころか、成功とともに信頼や情報などのいろんなおまけがついてくる、ということになります。

私はよく「安い取材料」という言葉を使います。何かにお金を投じる決断をする際に、「取材と思えば安い」と考えるのです。もし失敗したり、損をしたりしたとしても、その話をメールマガジンに書けたり、取引先に経験談として語ったりと、ネタがもらえるわけですから、少なくともそのネタ元の取材料にはなります。

どうも騙されている感じがする場合には、「安い取材料ですし」と話しておくと、相手はものすごく警戒をします。たとえ騙して品質の悪いものを売りつけても、後で何を書かれるか、どのように拡散されるか、今後騙しにくくなるんじゃないかと思うわけです。

そもそも、それを安い取材料と思っている人は、いろんな情報をがんがん取材していて、かなりの選択眼を持っているんじゃないかと思ってくれるようなのです。だから、品質のない人は辞退していくし、品質に自信のある人はもっといろんな情報をくれます。

「高い授業料だった」と後で後悔しないように、最初から「安い授業料だ」と思っておく。お金を払うことは授業なのだ、と最初から思っておけばいいのです。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • 「お金を支払う」ということは、その買う物以外にどのようなことを学んだり経験したりしていると言えるか。自分の考えをノートにまとめる。
  • 「お金を払うのは授業料・取材費」だと考えると、どのようなものを買いたくなるか。今年中に買ってみたいリストをノートに作る。

image by: Shutterstock

 

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【著者】 弘中勝 【発行周期】 日刊

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