【豆知識】「大学いも」の由来となった大学はどこか知っていますか?

 

ところで、なぜこのイモのことを大学イモというのだろうか。『語源 面白すぎる雑学知識〈Part4〉身近にありすぎて知らない日本語』(青春出版社)という本や、ネットのウィキペデアなど、命名にかかるエピソードが紹介されている。

大正初期、東大の赤門前に三河屋というふかしイモの店があった。あるとき、この店でサツマイモを揚げてミツをつけて売ったところ、学生に大好評で飛ぶような売れゆき。以来、ミツ付きの揚げイモは三河屋の定番メニューになり、大学前で売っているイモということで誰いうとなく「大学イモ」という言葉が生まれたという。

また別の説によれば、大学イモには東大起源説早稲田大学起源説の二説があり、現在の大学イモとはかなり異なる調理法によるものが東大、早大どちらかの大学前で売られ、それとは別に、ほとんど大学イモと同じような中華料理のデザートもあり、両者がどこかで一緒になって大学イモになったともいう。

ところで私は、今までなんとなく大学イモ=スイートポテトと思い込んでいたが、ネットを見たら、大学イモはふかしたサツマイモを油で揚げ、水あめ・しょうゆなどで味付けしたもの。それに対し、スイートポテトの方は、ふかしたサツマイモをつぶして裏ごしし、バター・砂糖・生クリーム・卵黄・ラム酒などを加えて型に入れ、オーブンで焼いたものとあった。そもそもの調理方法が違い、味も全く異なるという。

さてシニアを中心に松本の多くの人の郷愁の味でもあった大学イモの三松屋、その後、裏通りから縄手の本通りに出て長い間営業を続け親しまれきたが、2007年に閉店2010年には別の場所(駅前大通り)に「いものかねさんとして復活、営業を開始したとネットに。三松屋の店主だった松井洋介さんの長男・宗規さんがレシピを受け継ぎ開業とも(※2012年に閉店されたようです。MAG2 NEWS編集部)。

 

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団塊の世代以上には懐かしい郷愁の食べものたちをこよなく愛おしむエッセイです。それは祭りや縁日のアセチレン灯の下で食べた綿飴・イカ焼き・ラムネ、学校給食や帰りの駄菓子屋で食べたクジ菓子などなど。

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【著者】 UNCLE TELL 【発行周期】 月刊

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