ダメな飲食店は飽きられたら終了。コンサル伝授の必勝メニュー術

 

大手居酒屋チェーン等は豊富なメニューを取り揃えることが可能ですが、中小の飲食店がメニュー数で勝負しようとなった場合、負のサイクルに陥りかねません。そのような事態を防ぎつつ客を満足させるにはどうすればいいのでしょうか。無料メルマガ『飲食店経営塾』の著者で若手飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが、そんな悩みに対するひとつの答えを提示しています。

メニューの品数は、どれぐらいが適当なのか?

飲食店のメニューはどれぐらいの数が適当なのでしょうか?」と、「メニューの品数」についての質問を、コンサルタントの仕事をしているとよくを受けます。

メニューは飲食店の売上の90%を占めると私は考えていますから、メニュー構成や数、そして、価格帯は、売上に大きく影響します。特に、居酒屋の大手チェーン店などでは非常に多くの品数を揃えていることもあって、メニューの品数をとても気にする人が多いようです。

メニュー構成のポイントとして大事なことは何か? 店の狙っている客層、利用動機にマッチしているということです。客層を幅広く取りたい場合は、できるだけメニューは幅広く(色々なものが食べられる)揃えるべきです。また幅広い利用動機をお客様に提供する場合も、メニューの幅(セットメニューなども含む)を広げなくてはなりません。

基本的に、郊外立地の場合は、幅広い客層を集客する必要がありますから、メニューの幅は広めになります。メニューの幅が広めということは、その分品数が必要となり、必然的にメニュー数は多めになってしまいます。

ただし、その分「作業工程」が課題になってきます。居酒屋の大手チェーン店が、多くの品数を揃えられるのは、セントラルキッチンが整っていて、さらに、様々な厨房機器(機械がやってくれる、例えば、自動焼き鳥焼など)が揃っているために、調理作業や仕込み作業が簡略化していることが、多くの商品を揃えることができる要因とも言えます。

もし、中小の飲食店がチェーン店並みにメニュー数を揃えると、「提供時間仕込み時間に問題が発生する可能性が高くなります。たくさんのメニューがあるということは、それだけ作業工程が増え、必然的に料理の提供時間が遅くなり、仕込み時間も増えてしまいます。そのため、お客様の満足度を落とす可能性が増え、また、「人件費が高騰する」ことにも繋がるのです。

この2つのバランス、つまり、「客層と利用動機」そして「作業工程」を踏まえてメニューの品数を検討することがとても大切!

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