この2タイプの差は、年齢が重なれば重なるほど、大きくなっていきます。それは、行動先行型の人の成長が大きいというより、理論先行型の人の成長の鈍化が凄まじいから、と言えるでしょう。
「はい、じゃあ紙に描いてみて下さい」と指示して、まず頭で考える理論先行型のタイプの人は、「消えないボールペンのほうがいいですか? それとも消せる鉛筆のほうがいいですか?」と、いちいち確認を取ろうとします。
だから、そんなことを確認している間に、行動先行型の人はもう描く内容をまとめてさっさと描いていっているのです。
もしそれが、「あ、指定されたペンで描くんですね。つい自分の鉛筆で描いてしまいました」と失敗だったとしても、行動は既にしてあるから、やり直しの行動も早いし、しかも2回目だからより経験を得ていることにもなります。
行動をしない人はそれだけ、得るものが少ないから、成長が圧倒的に遅くなるわけです。
そんな大人に比べると、子供は全般的に早いです。遊び方を教える前に、好き勝手に遊んでます。
理論先行型の人は、ボールを渡されたら「これ、投げてもいいんですか。どうやって投げたらいいですか。何回も投げていいんですか」などと、いちいち質問をするタイプで、それが終わるまでちっとも投げません。
ところが、子供は全般的に行動先行型だから、「これは野球のボールで……」と説明する前から、転がしたり、かじったり、車として走らせたり、好きなことをして使っています。でも、そんな中から、新しい遊びのルールが生まれたり、面白い商品のアイデアが生まれたりするわけです。
ビジネスの世界でも、成長が早くて大きいのは、理論先行型よりも行動先行型の人です。
まず行動してみる、という意識を持ちたいものですね。
【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)
●自分の仕事において「理論先行型」の人と「行動先行型」の人にはどんな違いがあるか、それぞれの特徴と違いをノートにまとめる。
●「行動先行型」の人を増やすために、社内にどのようなルールや工夫があればいいか。ノートに書く。
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