※参考
6月、7月、8月分の給与の平均を取りますが6月の給与計算に対する労働日数が17日未満だから7月と8月の給与を平均する。
まあ、平成31年9月から標準報酬月額170,000円に下がって、徴収される厚生年金保険料も170,000円×9.15%=15,555円と安くなって負担が減る。10月給与天引き分から。
ただし、ここでちょっと問題が出てきますよね。何だと思います? 幼児を養育しなければならない事で、労働時間が短縮になり標準報酬月額が170,000円に下がったことで、この女性の将来の老齢厚生年金額が減って不利益を被ってしまいますよね^^;。妊娠出産育児が原因で不利益を被らせるわけにはいかない。だからここも事業主経由の年金事務所への申し出による特例で休業前の標準報酬月額280,000円とみなされる。ただし徴収される厚生年金保険料は170,000円×9.15%=15,555円で良いです。なお、この特例は養育している幼児が3歳になるまでの特例。
さて、話を出産予定日であった平成29年11月19日に予定通り生まれたとして、幼児が3歳になるのは平成32年11月18日。この間の厚生年金期間は平成32年10月までの36ヶ月間。この3歳時に会社を辞めたとします。平成32年11月から60歳前月である平成55(2043)年4月までは国民年金第3号被保険者として270ヶ月間はサラリーマンの夫の扶養に入ったものとします。この第3号被保険者期間は国民年金保険料は支払わないが、支払ったものとみなす。この女性の65歳からの年金を算出してみる。
- 老齢厚生年金→280,000円÷1000×5.481×175ヶ月=268,569円
※注意
上の計算の280,000円は175ヶ月間の給与(標準報酬月額)や賞与(標準賞与額)の平均である平均標準報酬額。幼児の育休中の170,000円では計算しない事を示す為に簡易にしてます。
- 老齢基礎年金→779,300円÷480ヶ月×(厚生年金期間175ヶ月+第3号被保険者期間270ヶ月)=722,476円
よって年金総額は老齢厚生年金268,569円+老齢基礎年金722,476円=991,045円
※追記
休業中の手当ては無いの?って話ですが、まず産前産後休業中のこの女性の場合は42日+56日=98日分の産休期間がありますが、ここは加入している「健康保険」から出産手当金が支給される場合があります(扶養されていて健康保険に加入している人には出ない。国民健康保険にも無い。あくまで自ら健康保険に加入して保険料支払ってる人にだけの給付)。
まあ、金額としては産前産後で休んだ期間分98日を、産休前の直近1年間の標準報酬月額の平均を30日で割った分の3分の2。よって、直近1年間の標準報酬月額の平均が280,000円だったら、280,000円÷30×2÷3×98日分=609,778円(小数点1位以下四捨五入)の出産手当金。
また、育児休業中は子供が1歳になるまでは雇用保険から育児休業給付金が支給される場合がある。給付から最初の6ヶ月(180日分)は休業前賃金の67%で、後の6ヶ月は50%になる。ちなみに原則として子が1歳になるまで。
育児休業開始時の賃金が285,000円だったら、ちょっとザックリですが285,000円×67%×6ヶ月=1,145,700円残りの6ヶ月は285,000円×50%×6ヶ月=855,000円が給付総額となる。なんか年金と話がズレてしまいましたが参考まで(笑)。
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