たった1個でも宅配OK。明治の宅配サービスが収益をあげるカラクリ

 

中小企業は何を学ぶべきか?

この明治の宅配サービスから、中小企業は何を学ぶべきでしょうか?

宅配によるサービスによる継続購入の仕組みで、顧客を固定化しロイヤルティ育成につなげることができます。

まず、顧客は知らないものは買わないという大前提を忘れないことが重要でしょう。

インターネットが浸透している現在どうしてもインターネットに依存してしまい、物事の効率化を求めてしまう傾向にあります。

しかし、ビジネスは人と人がおこなうもの

明治では、人がしっかりと説明し、商品の良さを説明することで、定期契約を促しているのです。

これは、一度買った顧客についても、同じことが言えます。

宅配を届ける時に訪問することで各顧客の顔や様子もうかがえるはずです。

その際に「お嬢さんに追加でヨーグルトもどうですか?」と新製品を試してもらうこともできますし、もちろん現在買っているものと、同じ商品の増量も期待できます。

このようなビジネスモデルとやり方は、富山の置き薬配置薬と共通します。

私が子供の頃には一般的でしたが、家に常備薬を入れておく薬箱があり、薬売りの方が、そこまでに使った分だけを補充しに訪問をしてくれるという立て付けの仕組みです。

今は人件費などもあり減少傾向にあるようですが、顧客ニーズと必要数量を把握でき、継続購入にもなる秀逸な仕組みです。

さらに一旦、自社の薬箱を置いてもらったら、他の薬局などでその常備薬、例えば風邪薬や胃腸薬を買うことはないため、顧客に浮気されません。

その意味では、髭剃りの柄(え)を買ってもらうとブレードを継続購入してもらえるレーザーブレードのビジネスモデルと同じでもあります。

顧客のニーズを直接聞ける、さらに売ったら売りっぱなしということではなく、一度以上購入してくれたお客様は重要顧客であること、そして重要顧客にサービスを自らが提供する、という原点に立ち返ることを再認識できます。

image by: 明治まごころ宅配 Facebook

理央 周この著者の記事一覧

ビジネス・仕事に大事なのは、情報のキモに「気づき」どう仕事に「活かす」かです。トレンドやヒット商品には共通する「仕掛け」と「思考の枠組み」があります。このメルマガでは、AI、5G、シェアリングなどのニュースや事例をもとに、私の経験とMBAのフレームワークを使い「情報の何に気づくべきか?」という勘どころを解説していきます。現状を打破したい企画マン・営業マン、経営者の方が、カタくなっている頭をほぐし情報を気づきに変えるトレーニングに使える内容です。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】 』

【著者】 理央 周 【月額】 ¥825/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎月 第2火曜日・第4火曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • たった1個でも宅配OK。明治の宅配サービスが収益をあげるカラクリ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け