なぜ日本には街のいたるところに自動販売機があるのだろうか?

 

飲み物が圧倒的に多いのですが、新しい活用法としての自販機を見かけるようになりました。「売りたいものを売るための無人店舗」としての自販機です。そこでは、想定外のものが売られ始めているのです。

自販機の設置には2通りあり、メーカーが自社商品を売るために場所を借りて設置するものと、自販機を買ったオーナーが、自分の土地や借りた土地で、売りたい商品を売るものがあります。最近、後者が増えているのですが、ほとんどの場合は、一番売りやすいドリンク類です。

しかし、「無人店舗」としての機能性を見込んで、自店の商品を自販機に並べるケースが増えています。それがなかなかユニークで、自販機の可能性を感じさせてくれます。

「だし醤油」「焼肉のタレ」「豆腐」「納豆」「玉子」「米」「バナナ」「クレープ」「わさび漬け」「竹ちくわ」「しょうゆ・もろみ」「ポップコーン」「トートバッグ」「Tシャツ」「小さな仏像」などなど。

自販機である必要性は感じないのですが、よく売れているものもあります。マーケティングを専門とする私にも、買う人の心理が読めない分野です。

他にも面白い活用法があります。自動車の運転免許試験場の近くでは、「運転免許試験問題集」の自販機が。落ちた人は買ってしまうのではないでしょうか。瀬戸内海の「しまなみ海道」にある自販機では、「自転車用チューブ」が売られています。この場所は、サイクリングの聖地として知られ、当然パンクする人もいます。「賞味期限切れ」と正直に書かれたドリンクを50円で販売している自販機もあります。したたかですが、気にしない人は買うでしょう。

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