ユニクロが「あらゆる人が良いカジュアルを着られるようにする」を理想に掲げて急成長したように、一流といわれる企業は何よりもビジョンを大切にしています。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では、著者で長く人材育成に関わってきた石丸智信さんが、仕事でもプライベートでもまず「目的」を明確にすることが大切だと、事例を紹介しながら記しています。
何を考えてから航海に出るか?
私たちは、何かに挑戦する、その前にどのようなことを考えているでしょうか。新任管理者に対する研修を聴講した際に、何らかの物事にチャレンジする、その前に考えたいことについての講義がありました。本号では、その講義の中で出てきた「航海に出る前に」という例を参照しながら、本テーマについて考察していきたいと思います。
まず、「航海に出る前に」という例の中で挙げられていた項目を、以下に挙げていきます。
- 船長、航海長、乗組員がいます
- 水や燃料、食料を積み込み
- 何のためにそこに行くのですか?
- 船・海図・気象情報も揃えました
- 目的地は何処ですか?
- どうやって行くのですか?
では、航海に出る前に考える、この6つの項目を並び替えてみましょう。みなさんは、この項目を、どのように並べ替えるでしょうか。
一般的に陥りがちな並べ替えの順番としては、以下のような流れが、講義の中で挙げられていました。
- 船長、航海長、乗組員がいます
↓ - 海図・気象情報も揃えました
↓ - 水や燃料、食料を積み込み」(さぁ出発です)
↓ - 目的地は何処ですか?
↓ - 何のためにそこに行くのですか?
↓ - どうやって行くのですか?
上記のような順番でいいのでしょうか?きっと、客観的に見ると、何か変だなと思われるのではないでしょうか。
この順番の上3つに挙げられている、航海中に必要と思われるヒト・モノ・情報などは揃っているので、すぐにでも出発できそうです。しかし、肝心の
- どこに行くのか?
- なぜ行くのか?
- どのように行くのか?
ということが、この順番だと、出発する直前、または出発してから考えることになってしまいます。たしかに、船長もいますし、船もあるし、水も食料もあるので、航海に出ていけそうです。ただ、目的地が違ったり、そこに行く理由、目的地への行き方が違えば、準備するヒト・モノ・情報なども変わってくるではないでしょうか。