大声あげたら恥かく?専業主婦の年金が不公平ではない決定的証拠

 

ただこれには国民年金ができた頃から問題がありました。それは離婚した場合とか大きな怪我や病気をした時に障害年金が出ないという状況が発生する事が不安視された。離婚しちゃったら今まで国民年金を納める必要が無かった専業主婦は無年金になってしまうし、年金に加入してない場合はそもそも障害年金を請求する資格が発生しないから。でも厚生年金である程度守られてるのでどうしたらよい問題なのか答えが出なかったため、当分は任意加入扱いとされた。

ところで、昭和の時代には一旦寿退職すると再就職するという事は考えられない時代でもあった。そして、専業主婦は家事育児でほぼ一日を費やすのが普通だったので、働きに出るなどとてもじゃないがほぼ不可能だった。しかし、時代が便利になっていき昭和30年代の高度経済成長に入った頃から冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビが家庭に広がり始めて生活が便利になって主婦の家事の負担が軽減されるようになってきた。

当時は三種の神器と呼ばれて重宝された。更に景気は良くなり、昭和40年代になると3Cといってカラーテレビ、クーラー(ただ冷やすだけ)、車が普及してきた。各家庭の生活が便利になっていき、育児に手がかからなくなってきた頃にちょっと働きに出ようという人が増え始めてきた。主婦も自分で収入を得るようになると、離婚という選択肢も増え始めてきた(その後平成19年4月から年金の離婚分割の制度も始まった)。

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よってそういう場合も時代の変化として表れ始めたので、サラリーマンや公務員の専業主婦にも強制的に年金に加入させる必要性が高まってきた。将来そういう離婚した時も、個人名義で年金が貰えるためにもですね。そこで新しい年金の形として、昭和61年4月から専業主婦であろうが何だろうが国民には全員が国民年金に加入するという基礎年金制度が導入された(学生は平成3年4月から強制加入)。

これは女性の年金権を確立されたものであり、国民年金第三号被保険者制度は当時は非常に高く評価された。基礎年金制度は専業主婦の年金を主にどうこうするものではなかったですが、同時に達成されたというかですね。

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