人はなぜ「勉強しなさい」と言われると勉強したくなくなるのか

 

なぜ、私たちの心にこんな効果が働くのかその原因には、次のようなことがあります。

まず一つ目、説得者の態度や主張に不信感を抱いたためあるいは説得者のことを快く思っていないために反対の立場を取ろうとする。

たとえば、一括受電に最後まで合意しない人の中には、理事会のやり方に納得がいかないと思っていたり、業者の強引さに反発を感じているために合意しない人がいます。こういう人をいくら説得しても、よけい頑なになるのはこの心理です。反対している人が警戒しない第三者に、どこに納得しないのか何に反発を感じるのか、しっかり話を聞いてもらい、そこを、ほぐしていくしかないと思います。

二つ目として、自分の人生にとって重要性の高いことに関しては自分の意見とは異なる主張を絶対に受け入れまいとする。たとえば、原発に絶対反対だと思って原発をなくす運動をしている人にとっては、せめて自分の自宅の電気ぐらいは、原発でつくられた電気じゃなくて、自然エネルギーで造られた電気を買いたい…ということは、絶対に譲れない重要度が高いことなのです。

電気はどこから買っても同じじゃない安い方がいいに決まってるじゃない、などと周りが説得しても、その人にとっては譲れない大事なことを軽視する人の言うことは絶対に受け入れられないと意思は強固になります。

三つ目として、説得されることが、「自分の自由への脅威と感じると自分の選択の自由を守ろうとして心理的反発が生じる。私の買い物中の心理は、これだと思います。他者に強制されるとか、コントロールされるということに、本能的に脅威を感じるので、その可能性があることには従わない…という気持になるのだと思います。

この心理を、一括受電の場合で考えると、同意書に署名捺印しないのは共同の利益に反する…なんていって強制されると、自由を侵される脅威から反発しますが、専有部分の電気契約は本来個人の自由であることは、よくわかっていますが、管理費収支の改善のために、協力いただくことはできないか、考えてみて頂けますか…と言われたら、自分の意志で管理組合に協力しようという気持になることも十分考えられます。

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