こうしたときには、責任を追及するものではないということを前提にして、問題の事実と向き合うことが大切なので、正直に事実のみを話してもらうように質問を繰り返し投げかけていかなければなりません。ぶつかりながらも繰り返すことです。その方が相談者、しいては、その会社やお店のためになるからです。
質問は相手を追い詰めるものではなく相手の抱える問題や課題の本質に迫る手段です。ですから、質問の意図を明確に伝えるようにします。「あなたの会社をよくするために色々と質問をします。中には酷なことをお聞きするかも知れませんが、正直に事実のみを答えてください」と。
さらには、「その事実を掴まない限り、あなたの会社にとって有益で有効となる施策は講じることが出来ません。的外れな施策になれば、それこそドツボなのです」と。
こうした意図を明確にすることで、受け入れ体制を整えています、ということを理解してもらうのです。これが無ければ、問題や課題の本質に迫っていく質問をすることができません。また、信頼関係の構築も出来ません。
コンサルタントも相談者も同じ人間です。ビジネスの前に人間関係を構築していかないことには、はじまりません。その人間関係を構築していく上で必要なコミュニケーションツールが質問力でもあるのです。
逆をいうと、ここを蔑ろにしているコンサルタントはあなたとの関係構築を怠っているということです。乱暴な言い方をすると、「この通りにやれば上手くいくんだよ」と何食わぬ顔でやり方や手法だけを笠にかけてくるタイプで、真の解決にまでには辿り着きません。
■今日のまとめ
「質問しないコンサルタントの言うことを聞いたところで無駄」
- 現在抱えている課題や問題点を根本的に解決するために適切且つ必要なディスカッションを社内の2~3名で行う
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