【書評】米国人教授は中韓に日本の何を見習えと言っているのか

 

著者が大学で専門に教えているのは「日米関係史概説」と「国際関係概説」と「日本文化研究」である。講義をしていて分かったのは、学生たちが高校まで教科書で習ってきた内容で日本を理解することはほぼできない。自国の歴史、特に近現代史の知識が弱い。アメリカの大学生も同じで、アメリカ史に対する理解はゼロに近い状態だという。そして、日本の自虐史観は客観性に乏しい

授業ではできるだけ客観的な視点から、日本は人種差別の少ない文化であること、アジアのヨーロッパ植民地解放に貢献したことなどを講義しているが、日本が好きではないという日本人学生が少なくない。「日米関係史概説」最後の授業で、日本とアメリカの国歌を起立してみんなで歌った。「君が代」の成立や詞の内容をアメリカ人に教わって初めて知る若者たち、残念な事態である。

「君が代」は「古今和歌集」の詞から生まれたが、アメリカ国歌は戦争中に作られた。フランスも同様だ。多くの国歌が戦争で敵を倒すという内容だ。アメリカ国歌は1812年に勃発した米英戦争の史実が元になっている。米英仏そして中国の国歌の歌詞を掲載していて、米英の歌詞はナイス、仏中は感嘆符だらけ。

著者は、今後もアメリカに頼ることは非常に危険だという。アメリカの寿命はもう間もなく尽きる。いつ内戦が勃発してもおかしくない状況に陥っている。連邦政府内の権力争いが激化していて、国民も真っ二つに分かれ、少しでも火花が散ったらものすごい火事になる。財政危機も深刻だ。ソ連が崩壊したようにアメリカもそう長くはないと覚悟し、日本はしっかり準備せよと。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

日刊デジタルクリエイターズこの著者の記事一覧

デジタルメディアで活躍する現役クリエイターたちのコラムで構成されている本格派。総発行部数約16000! 真のクリエイターを目指している方からデジタルに関わる方まで、すべてに向けて発行中!

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】 』

【著者】 日刊デジタルクリエイターズ 【発行周期】 ほぼ日刊

print
いま読まれてます

  • 【書評】米国人教授は中韓に日本の何を見習えと言っているのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け