勉強しなさいと言われて育った子は、人の顔色をうかがう子になる

 

これは、教師も同じである。教師の側の努力は、子どもに勉強を強要することではない。勉強が楽しい、やりたいと思えるような環境を整え、授業をすることである。

これは、子どもに阿(おもね)るのとは全く違う。受動的な「楽しさ」をサービスして媚びるのとは全く違う。新しいことを知る喜び学ぶ喜びに触れさせることである。自分を含めた誰もが「無知」であることに「ハッ」と気付かせることである。もっと学びたい、もっと自分を磨いて役立てたいと、人間を謙虚にすることである。

勉強は、楽しい。それを、腹の底から実感すること。そうすれば「勉強しなさい」という言葉は出ない。「勉強させてほしい」と言ってくる日を求めるなら、一切こちらからは言わないことである。

これは、保険のトップセールスマンと同じである。うちの保険に入りなさいなどと決して言わない。お客さんの方から入らせてほしいとお願いされるという。「売らないこと」が極意だと読んだことがあるのを思い出した。

ともあれ、そう言わないで勉強する子どもに育てたいと願うのが親である。その手法が気になる方は、この本を一読することをおすすめする。

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