教科書の目次をコピーして楽勉を始めよう
新学年では、年間の学校行事の予定表が配られるので、それを基に話し合うのもいい。例えば、運動会や学芸会、音楽会、縄跳び大会など、去年のがんばりを褒めた上で、今年はどうしたいか相談する。
徒競走で順位を上げたいなら、走るトレーニングを毎日するとか、縄跳びを1日○回するとか、具体的に目標を決めよう。
学級委員や児童会役員もこの時期に決めるので、子どもの背中をそっと押してあげよう。多くの子はやってみようかと思っても、恥ずかしくて立候補できない。
そのとき、お父さんやお母さんが子ども時代の学級委員や何かの委員長を思い切ってやってみた経験などを話してあげると、子どもも勇気が出てくる。こうした体験は心の成長にとても役立つ。
新しい教科書を持ち帰ってきたら、パラパラと目を通し、国語・算数・理科・社会の4教科でいいから、目次だけコピーをして、目の届く場所に張っておくといい。
というのも、親が年間の授業スケジュールを頭に入れておくと、「楽勉」に役立つからだ。楽勉とは、生活や遊びの中で楽しみながら子どもの頭を鍛えること。
算数で分数の授業が始まることが分かったら、ピザを食べるとき、切り分けながら2分の1や4分の1の意味を教えたり、4分の2と2分の1が同じ量であることなども学べる。これをやっておくのとやっておかないのでは、授業の理解のスピードがまるで違う。
理科で気温の話が出てくる前に、寒暖計で毎日の気温を測ったり、植物を学ぶ前に、散歩しながら花の名前を教えたり、社会で工場が出てくるときに、お父さんの会社の工場の話をするなど、どんな些細なことでもいいから、事前に少しでもその話題に触れていると、子どもは勉強が楽しくなり、学習意欲が高まる。
親がこうした楽勉を始めるのにも、4月はふさわしい時期だ。家庭で楽勉を実践すると、きっと子どもの学力はグンと向上するだろう。
初出「親力養成講座」日経BP 2008年4月4日
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