NYで話題の新スポット「ハドソン・ヤード」は、何が面白いのか?

 

答えは、『公園』。そう、まずはコミュニティみんなにとって憩いの場となる公園を真っ先に作るのがニューヨーク流の再開発なのである。

上述したようにハドソン・ヤードの再開発は2005年の土地区画整理後だが、それのずっと以前から計画のあった空中公園ハイラインは2009年6月に第一区間をオープンしてからハドソン・ヤードに繋がる第3区間は2014年にようやく完成した。

この流れに合わせるかのようにその翌年の9月に、マンハッタン内では26年ぶりとなる新たな地下鉄の駅34ストリート、ハドソン・ヤード駅(Hudson Yards)が完成。同時に、周辺にはハドソン・パーク&ブルーバード(Hudson Park and Boulevard)という名の公園が作られていた。

そしてさらに、先日一般公開されたショッピング・モールと展望台周辺には公共広場と庭(Public square & Gardens)が作られている。今後、住居ビルも続々とオープンするがその周辺にも公園が作られる予定だ。とにかく『公園』なしでは再開発が進まないのである。

以下は、新たに作られた地下鉄の駅とハドソン・ヤードの開発模型についての記事。模型にもたくさんの緑の木が植えられている。

ご参考:
NYにできた地下鉄の新駅「ハドソン・ヤード駅」と周辺の公園
NYの建築好き必見、『ハドソン・ヤード』(Hudson Yards)開発展

ハドソン・ヤードはまだまだ建設中ですべてが完成するのは2020年を予定しているが、完成後は新たなニューヨーカーの憩いの場になるかもしれない。

公園や新たな施設の他に世界的にも注目となっている理由は他にもある。それは、世界初の『定量化されたコミュニティ』(First Quantified Community)となるためである。

近年、環境問題や資源を大切にするなどのサステナビリティの観点から、私たちが住む街ももっとスマートに変えていこうという動きが出ている。そのため、新たに開発が進むこのハドソン・ヤードはそりゃもうこれでもかというほどの新たなテクノロジー満載となっているのだ。

例えば、通行量の計測、大気の観測(Air Qualityの管理)、電力などのエネルギーの生産と消費量、さらに、このエリアで働く労働者や住民の健康や運動状況まで様々なことを観測して、そのビッグ・データを使い、ハドソン・ヤードのコミュニティでより良い環境づくりを進めていくなどである。ニューヨーク大学の専門機関も協力しての開発ということで商業関係だけでなく学術的にも注目されている。

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