その理由をお聞きして私はこんな風にお返事しました。
QPさん、メール拝見しました。なるほどお辛い過去があったんですね。過去、苦しんだ思いから、大好きな娘さんに嫌われなくない、という気持が強かったようです。
では、どうして娘さんが「ママの事、嫌いになるよ」と言ったり「もう遊んであげない」と言うのかお分かりになりますか?それは、娘さんは「ママの事、嫌いになるよ」と言ったり「もう遊んであげない」と言うことで、お母さんがそこに反応している、と気付いているからなのです。(この言葉を言えば)「自分の思い通りになる」と感じているからなんですね。
きっと「嫌いになるよ」や「もう遊んであげない」は、保育園で他の子から言われた言葉なのだと思います。たまたまそんな風に言われた言葉をお母さんに言ってみたら、お母さんはその言葉に反応して自分の思い通りになることがあった… 。そんな経験から(これは使えると)「ママの事、嫌いになるよ」や「もう遊んであげない」などの言葉を連発したり、さらなる要求をするようになったのでは? と思うのです。
ですがどうでしょう? これって立場が逆転していると思いませんか?そう。本来はお母さんが子供に教えなければならないのに、お母さんが子供に誘導されてしまっている、という事になりますよね。
娘さんはまだ3歳との事でしたから、早い段階で気づけたことはとてもよかったと思いますが、今の状態がこのまま続いていったら、娘さんはどんどん自分に都合よく親を動かそうとしますし、何よりも家庭内でそのように育ってしまうと、それが「当たり前」になり、いたるところで「嫌いになるよ」とか「遊んであげない」と相手を脅して自分に都合よく周りを動かそうとしてしまいます。
でも、そんな風に「自分の都合に合わせようと人を脅す」事をしていたら、友達はできるでしょうか? 応援してくれたり力になったりしてくれる人は現れるでしょうか?
はい。きっとQPさんも「そんな風に育ったら娘さんにとってプラスにならない」とお気づきだと思います。
でも「じゃあ、どうしたら脅し言葉を使わなくなるの? 」とお考えになるでしょう。でもそれって実はとても簡単なんです(^^)。それは「この子の為なら嫌われても良い」とQPさんご自身が決意なさる事なんです。
今まで「嫌われたくない」「家庭内でいざこざを起したくない」「不機嫌な態度でいられたくない」とお考えになっていて、できるだけ波風を立てないように努力されてきたQPさんからすると、とても難しい事に思われるかもしれませんが、実はその「弱みを持っている事」が、子供に誘導されてしまう原因を作ってしまう事になるのです。
例えば刑事ドラマで「ばらされたくなかったら言うとおりにしろ」のようなセリフってよくありますよね。それと同じで「嫌われたくなかったら言うことを聞け」や「遊んでもらいたかったら言う通りにしろ」は、幼少期の子供の常套句でもあるんですね。
それを言われた相手が「嫌われたくないから(嫌だけど)言うことを聞く」「遊んでもらいたいから(嫌だけど)言うとおりにする」と素直に従ったりすると、脅した側はその方法を何度も使い、脅し文句で人を動かそうとするのです。ですから子供が脅し文句を言うようであれば「そんな脅しにはのらないよ」とはっきり態度を示すことで、子供が脅し文句を使う事はなくなるのですね。
具体的に言えば、「ママの事、嫌いになるよ」や「もう遊んであげない」と娘さんに言われても「嫌いで結構です」と表情を変えずに「ダメなものはダメ」「やるべきはやりなさい」と、毅然とした姿勢で子供に接することです。それでどんなに不機嫌になっても、機嫌を取ろうとしたり、オロオロしたりしないで「あなたの態度で私の姿勢は変わりません」と芯のある姿勢を見せてほしいのですね。
「そんな事をして、本当に嫌われたらどうするの? 」と思うかもしれませんが、子供は一人では生きていけない事は十分に分かっています。又、年齢が低ければ低いほど、お母さんの存在がとても大事である事も分かっています。ですから、きちんと筋の通ったことをしていれば、子供が親を嫌いになるという事はありません。
私たちは、子供が生まれて「親」となりました。そして子供は全くの0(ゼロ)の状態で、良いも悪いも分からずに誕生しました。0(ゼロ)から成長していく中で「良い」や「悪い」は、「親」以外に教える人はいないんですね。そこで「親」であるQPさんが「嫌われたくない」から、間違ったことを間違ってるって言えないとしたら、のちのち困るのは子供なんです。
だからQPさんは「親」として、ご自分が我慢するのではなく、言うべきは言い、教えるべきは教えなければならないのですね。
子どもへの態度をガラッと変えるのは、難しいと思いますから、まずはQPさんが「この子の為なら嫌われても良い」と決意する事。そして決意できたら「言うべき事を我慢する」や「できるだけ譲歩する」事も止めてください。叱る必要がある時は、ビシッと叱っても良いのです。
もし、子供が不機嫌になったり癇癪を起したりするようであれば、過去のメルマガにもたくさん事例がありますのでご覧になってみてください。
お母さんの考え方と姿勢で、必ず娘さんに変化が訪れると思いますよ。頑張ってくださいね(^^)