1番へのこだわりが強い子に母親がかけてあげるべき魔法のひと言

 

プライドが高い…幼稚園の先生に言われた言葉が、ご自分がかつて注意された事と重なって、ようこさんはかなり気になってしまったようです。

でも「1番になりたい」は、多くの子供が通る道ですし、ゲームやトランプで負けそうになると投げ出す…という子も発展途上の幼少期には少なくありません。なので、ようこさんにはこんな風にお返事しました。

ようこさん、こんにちは。パピーいしがみです。

 

「プライドが高い」という言葉。過去に仕事をされていた時の上司に言われた文言と、幼稚園の先生からのご指摘が同じだったことに「ご自分の嫌なところが似てしまった」と思われたようですが、実はこの「1番になりたい」という気持ちは、多くの子供が持っているものですし、たまたま掛けられた言葉が同じだっただけで、先生の言われた「プライドが高い」についてはあまり気にすることは無いのでは?と私は思います。

 

今、自分の気持ちを抑えてしまう子が多い中、こうやってストレートに表す子は少数派で、ちょっと異質に感じるかもしれませんが、ちゃんと自分の気持ちを出せる事はとても大事で、今後いろんな場面でも強くいられる基礎になりますし、負けず嫌いという意味でも「悔しい」気持を良い方に向かわせられたら、すごい力になると思います。

 

それにある程度のプライドは持つべきで、私は長男さんのプライドは決して高すぎるわけではなく、持っていて良い範囲の高さだと思うのですね。

 

ただご心配のように、注意しても素直に聞かなかったり、負けそうになると投げ出す…という事は、確かに減らして行きたい部分でもあります。それでようこさんにご提案したいことがいくつかあるのですが、まずは“「1番になりたい」気持を否定しない事”だと思うのです。

 

今、ようこさんは息子さんの「1番になりたい」思いをあまり良くは思っておられませんよね?どちらかと言えば“「1番になりたい」をやめてくれ!”ぐらいのお気持ちではないかな?と思うのです。

 

ですが、そうお考えですと、どうしても子供が1番を望んだ時に叱りたくなってしまいますし、頂いたメールにもありましたが、叱れば叱るほど、子供は頑なになってしまいます。ですから子供の「1番になりたい」という思いを認めてあげながら“(スピードや結果だけでなく)「丁寧さ」で1番になって欲しいんだ”とか“優しさで1番になって欲しい”など、「1番にもいろいろあるんだよ」という事を教えてあげて欲しいんですね。

 

今後、スピードで1番になれない事は沢山あると思います。きっと本人も落胆していたり、しょげてしまう事があると思うのです。そんな時に「でも1番頑張っていたよ。お母さん嬉しかった」と言ったり「一生懸命さは1番だったね。かっこよかったよ」と言ってあげることで、“1番”の認識が変わってくると思うのです。

 

又、ゲームなどでは「勝つことも負ける事もある。それを楽しむのがゲームなんだから、負けそうになっても途中でやめるのは無しだよ」とか「負けそうになっても投げ出さない事」を先に約束してから始めるのも良いと思います。そうは言っても約束を守れない事もあるでしょうから、「負けそうになったらやめてしまう」が続く様でしたら「ルールが守れないならまだゲームはできないね」と“約束ができないのならやらない”という姿勢を貫かれてもよいと思います。ルールが守れない事を叱るのではなく「まだルールを守って楽しめる段階にない」とご認識頂いて、できるようになるまで待つ姿勢でいてほしいのですね。

 

又、勝ち負けだけで勝敗が決まらない遊びをするのも良いと思います。たとえばジャンケンですと、その結果が勝敗に結びつきます。でも(階段を上る時の遊びで)グーで勝つと「グリコ」の3文字分が進めたり、チョキで勝つと「チョコレート」の6文字進めたりする遊びがありますよね。この時の勝敗は「誰が先に最上段に到達するか?」で、ジャンケンの結果で決まるわけではありません。そんな遊びを家族でやってみても良いと思います。

 

でも、私がようこさんにお伝えしたいことは、子供の「1番になりたい」「勝ちたい」という気持を抑え込むのではなく、

 

  1. 「子供は成長の中で1番や勝ちにこだわる時期がある」と知って頂く事
  2. そしてそれは「プライドが高いこととは無関係である」という事
  3. 気になる事だけを見て、それを治そうと叱責や小言を言い過ぎず、良いところも見て褒める事を増やしてほしい事

の3つなんですね。特に“勝ちにこだわる”のはあまり負けたことがない子に多いケースで、経験値として負ける事も増えていくと「勝つときもあれば、負ける時もある」と分かって行きます。

 

1番や勝ちにばかりこだわっていると、ご心配にもなるとは思いますが、成長し経験を増やす事で許容範囲が広がって行きますから、長い目で見守るようにしてみてください。きっと改善して行くと思います(^^)

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