なぜに良いニュースが必要とされ、ここまでの反響となっているのか?それは、これまで経験したことのないほどの大変な状況になっているから。ニューヨークは3月16日からの本格的な自宅待機以降、毎日のように陽性と判断された感染者数、入院者数、ICU入院者数、死亡者数が報じられている。
州知事や市長の会見もそうだが、大変だという状況を中心に報道するメディアがほとんどなので(もちろん医療現場の惨状や死亡者数を報道することで“Stay home”の重要性を伝える意義もあるが)、これまでどおりテレビやニュース報道を見ていた人たちは急に暗いニュースばかりを目にするようになる。それに正しく情報を得て、正しく怖がり、正しく備えるのが重要なので、まったく情報を入れないわけにはいかないのだ。
でも、もうかれこれ1ヶ月は続くこの状況はなかなかきつい。気分転換しようにも外に出ることを控えている状況では、気分転換もなかなかうまくいかなかったりする。もう自分一人の力ではどうすることもできないって人もいるのではないだろうか。
だからクリエイターや影響力のあるインフルエンサーはそれぞれの方法で少しでも前に進めるような何かを提供しようとしていて、ジョンさんも気分が明るくなったり癒されたりする良いニュースを中心に届けようと思ったのだろう。
それに、新型コロナ問題は、まぁ、どう考えても長期戦となる。よく、「新型コロナの終息」はいつか?という質問をみかけるが、終息はしばらくこないだろう。考えてみれば当たり前だが、ワクチンや確立された治療法があってはじめて終息を迎えられるのだから。でも、「収束」は年内中にはするかな?というところだろうか。
「終息」? or 「収束」?
せっかくなので「終息」と「収束」についてNHK文研が詳しく説明してくれているので確認しておこう。完全に問題が終わる場合に使うのが「終息」。終息宣言や戦争が終息した、などで使う。一方、収束は「(状況・事態などが)ある一定の状態に落ち着く」という意味。ただし、病気自体が「収束する」という言い方や書き方はしないとのことで、問題や感染状況が落ち着いた際に使うとのこと。
当該ページからさらに引用すると、
「新型肺炎の「完全制圧」の場合には「終息」、(完全制圧ではないにしても)新型肺炎に関する(社会的)状況などがかなり落ち着いてきた場合には「収束」、ということになります。」(NHK文研)
…とのこと。
ワクチンや確立された治療法がない状況では、社会的な状況が落ち着いた状態の「収束」はするかもしれないが、「終息」ではないのだ。なお、この状況を踏まえて、新型コロナ以前と以後として様々語られはじめているので、詳しく特集でお届けする。
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