盗難や個人情報ダダ漏れも。マンションで「置き配」その危険性とは?

 

それに、置き配には、盗難や個人情報盗みの危険がつきまといます。

盗難防止のために、前にも紹介した、「オキッパ」のようなものを使う必要があると思います。

置き配が始まってから、エントランスのオートロックを、正式な方法以外で突破して住戸の玄関前までたどり着いて、荷物を置いていくというケースが増えています。多いのは、そのマンションで誰か在宅の人が一人でもいたら、オートロックを解除してもらい、マンション内に入り、留守住戸を回ってドア前に荷物を置いてくというものです。オートロックは、訪問先の方が、その住戸に行くために解除するものですから、こういった使い方はルール違反です。

さらに、今、心配され出しているのは、もし、このマンションは置き配OKで、毎日、かなりの置き配の荷物がある…と分かったら、配達員が帰った直後にマンション内に入って、置き配荷物を盗んでいく人が現れるのではないかということです。

さらに、最近は、個人情報が表にでないように、表札も出していないのに、置き配がされていたら、送り状から個人情報がダダ漏れです。

そういったところが狙われると、マンション内の治安悪化につながってしまうので要注意です。

一方、再配達ロスが問題になってから、配送業者の方も再配をなくす取り組みが進み、今、配達日時を細かく指定でき、変更したい場合は、スマホからでも簡単に変更できるようになっているので、再配達の手間もかけずに荷物を受け取りやすくなっていて、不便を感じなくなりました。(在宅が増えたということもあるかもしれませんが…)田舎だと、配達時に受け取れないと、1日遅れてしまうこともありますが、都市部では、配送業者は一日何回もマンションを訪れるので、融通が利きます。

この2年ぐらいで宅配システムはずいぶん改善されたと思います。

ということで、共用部分に物を置いてはいけないという原則はいじらず、目立たず避難のじゃまにならない形で、セキュリティにも注意している場合は、片目をつぶっているのもありかな…と思ったりします。そりゃあ、国や専門家は、認めるか認めないか、規約や細則ではっきりさせ、それに従うように…と言います。言うのは簡単です。

でも、目立たないように短時間荷物が置かれていただけでも、規約違反と責められるのも、置き配OKとして、共用部分を常に宅配業者が回って置き配をして、それに目を付けられた盗難の心配までするのも、どちらも、ちょっと違うな~と私は思ってしまいます。片目をつぶるなんて、そんなゆるいことではダメだ! と言われそうですが…。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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