「再雇用で給与が大幅ダウン」貰える年金額も下がってしまうのか?

 

さて、この女性の生年月日を見ると、60歳(平成29年8月に受給権が発生する人)から厚生年金が貰える。

厚生年金支給開始年齢(日本年金機構}

・60歳からの老齢厚生年金→25万円×7.125÷1,000×228ヵ月+48万円×5.481÷1,000×172ヵ月=406,125円+452,511円=858,636円(月額71,553円)

ところが、60歳以降(平成29年8月)に継続雇用として働き続ける事を希望したため、60歳以降は月10万円(標準報酬月額98,000円)で働く事になった。賞与なし。毎月の厚生年金保険料は98,000円×18.3%÷2(労使折半だから本人負担分)=8,967円の負担だった。保険料徴収する際は単純に給与に保険料率を掛けてるわけではないです。

あと、年金を貰いながら厚生年金に加入すると年金停止の問題が出てくるんですが、年金月額71,553円と月の標準報酬月額98,000円の合計が28万円に届かないため、年金は停止されない。

ここで今回の問題として、60歳の定年後に継続雇用で非常に低い給与で働いてますよね。なんとかそれまでに平均が48万円になるほどまでに高くなってたのに、10万円を加えるようになったら平均が下がるのではないか?!とちょっと不安になった。

一旦、平成29年8月から令和2年10月までの39ヶ月間10万円(標準報酬月額98,000円)で働いたとしましょう。まあ、39ヶ月間働いたので、退職月の翌月である令和2年11月分の年金額から変更になる。ここで平成15年4月以降の給与の平均をしてみましょう。

・48万円×172ヵ月+98,000円×39ヵ月=8,256万円+3,822,000円=86,382,000円

この86,382,000円を(172ヵ月+39ヶ月=211ヶ月)で割って平均しますと…409,393円に下がってしまいました^^; 平均が48万円あったのに、40万円まで下がってしまいました。

めっちゃ平均標準報酬額下がっとるやん!年金が下がるやんか!o(`ω´ )oプンスコと思われたかもしれないですね。とりあえず令和2年11月からの年金額を再計算してみましょう(退職改定)。

・令和2年11月分からの老齢厚生年金→25万円×7.125÷1,000×228ヵ月+409,393円×5.481÷1,000×211ヵ月=406,125円+473,459円=879,584円(月額73,298円)

となり、60歳時点よりも年金額は高くなりました。これは給与額がどうこうというよりも、加入した月数さえ増えれば必ず年金額は増える。考え方としては、60歳時の25万円×7.125÷1,000×228ヵ月+48万円×5.481÷1,000×172ヵ月=406,125円+452,511円=858,636円(月額71,553円)があったじゃないですか。

そこに98,000円×5.481÷1,000×39ヵ月=20,948円が足されたと考えればいいです。そうすると858,636円+20,948円=879,584円になるから結局金額は同じ。

よって、今まで給与が高かった人が低い給与で働く事になったとしても、年金は増える事になるので低い給与でも安心して働いてもらえればいいです。

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