下請けに訴えられるアップル、感謝されるトヨタ。違いは何か?

 

ここで誤解を招かないように補足説明をし確認します。トヨタが協力会社の“安定経営”をもたらしていることについてですが、それは先に言ったように、協力会社自身がトヨタとの「競争」と「共創」を通して、トヨタの“安定経営”に貢献するからで、繁栄は、従業員や協力会社との“コラボレーション”で成されています。

トヨタという企業は、知識のために“危機感”を持つのが上手です。「マネジメントの機軸」を外さず「自らの強みに焦点を合わせ、強みでないことことは他社に任せる」を実行しているようです。ただ私見ですが、価値観の共有できる企業となるとかなり微妙なものがあるようで、トヨタでも試行錯誤で進まなければならないようです。

ドラッカーから、また引用を行うのですが、「顧客が必要とするもの提供するには、二つの原則に従わなければならない。第一に、強みとするものだけを行わなければならない。第二に、その他については、それを強みとする者とコラボレーションしなければならない」とあって、トヨタはこれを為しています。

「静かな革命」の影響がさらに激しさを増しています。「社会、市場、雇用の場のいずれもが、新しい種類の欲求をもつ、新しい種類の人たちにによって占拠される。」と見立てています。それはよく見ると至る処で起こり始めていることで、経営者及び起業家の「異質なビジョン」でもっての“機会”の到来が起こっています。

image by: Ned Snowman / Shutterstock.com

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戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。

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【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

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